一年中そのまま乗れるほど調子がいいウエーバーキャブ! プライベート製作で4K型改5K仕様のKP61|1983年式 トヨタ スターレット Vol.2

通勤からサーキット走行まで、KPライフを満喫するオーナー。

       
【1983年式 トヨタ スターレット Vol.2】

【1】から続く

「元々はシルビアでドリフトを楽しんでいたのですが、なにかおもしろいクルマはないかな? と思っていた矢先に、ちょうどKP61を譲ってもらえる話があり、格安で手に入れました。いざ乗ってみたらハマってしまい、早10年がたちますね。KP61は走っていておもしろいけど、難しさもある。そしてイジった分だけ期待にこたえてくれるのも魅力です」。

 1983年式の後期型となるこのクルマは、譲り受けた当初からTSフェンダーが装着されていたものの、エンジンはキャブ仕様のノーマル4K型が収まっていた。そこでオーナーは、まずカム交換に着手。そして4年前、4K型改5K仕様へステップアップした。

 プライベート製作というエンジンは、5K型純正ピストンやAE111型純正コンロッドを使用し、排気量を1496ccに拡大。ヘッドにはTRD製X30Bベースの加工カムやトスコ3K型ステージⅢ用バルブなどレース用パーツを組み込む。また、キャブレターはウェーバー45DCOE9を選択した。

「ダイナパック計測したところ、113psほど出ているので、ノーマルと比べると断然パワフルになりました。サーキットでも楽しく走れます」という。


エンジンルームをスッキリとした雰囲気にするため、フロント左側のタイヤハウス内に移動されたオイルキャッチタンクやウインドーウオッシャーのタンクなど【写真20枚】



TRSのウインドーネットは、サーキット走行時の必需品。コースによっては窓を閉めずに全開走行できる。レーシーさを引き上げるアイテムとしても有効だ。





ウエーバー45DCOE9はバッチリとセッティングが出ており、一年中そのまま乗れるほど調子がいい。スペースが狭いのでファンネル長はかなり短めだ。






BILS製の別タンク式車高調は、前後とも6kg/mmのスプリングを組込む。リアも別タンク式のコイルオーバーとしたのもポイントだ。



【3】に続く


1983年式 トヨタ スターレット(KP61)
SPECIFICATIONS 諸元
● エクステリア : TRD N2フェンダー、スポイラー/TA22用ミラー流用/TRSトーループ/オールペイント(アクア純正オレンジ)
● エンジン : 4K型改5K仕様/TRDカム(IN312度、EX299度)、バルブスプリングステージⅡ、メタルガスケット/ウチダテクノサービス カムギアトレーン/
マツオENGスペシャル5K型ピストン改(ピストントップ3mmカット)、AE111型用コンロッド改、ヘッド加工、ブロック加工/トスコ3K型ステージⅢビックバルブ/
DX.ENG特注バルブリフター/ウエーバー45DCOE9/ウルトラMDI/フジツボエキマニ/ニスモ燃料ポンプ
● 冷却系 : トラストオイルクーラー/2層ラジエーター/ウチダテクノワークスレーシングプーリー
● 駆動系 : TRDクラッチ/K40ミッション/TRD機械式LSD(ファイナル4.1)
● 足回り : ビルズ製車高調(リアコイルオーバー・別タンク)/リアアームブッシュ、Si用フロントスタビ流用
● ブレーキ : AE86用フロントブレーキキャリパー
● タイヤ : クムホV700 215/50R13
● ホイール : パナスポーツG9 C8F(13×7.5J-20)
● 内装 : TRDタコメーター/Defi水温計、油温計、油圧計/PLX A/F計、亀有燃圧計/6点式ロールケージ+サイドバー/ブリッドシート/
パーソナルステアリング/TRS5点ハーネス、ウインドーネット


初出:ノスタルジックスピード 2015年11月 Vol.008(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 トヨタ スターレット(全3記事)

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text : DAISUKE ISHIKAWA / 石川大輔 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE) / 藤井元輔(サルーテ)

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