TWINCAM24 SUPERCHARGERのエンブレム! 日本初のスーパーチャージャーを搭載、新境地を開いたトヨタの最高峰|1986年式 クラウン 4ドア ハードトップ 2000ロイヤルサルーン  Vol.2

クリスタルピラーのほか、丸みのあるラップラウンドリアウインドーを採用し、独自の高級感を演出。取材車両はショートストロークのスプリングを装着し、ほどよくローダウンされている。

       
【1986年式 クラウン 4ドア ハードトップ 2000ロイヤルサルーン  Vol.2】

【1】から続く


 そして1985年9月のマイナーチェンジでは、エンジンラインナップが一気に強化された。2Lの1G‐GEU型に、国産乗用車で初めてスーパーチャージャーを組み合わせた1G‐GZEU型が搭載されたのだ。

 ターボ車はターボラグによる中低速域のトルク不足が欠点だが、スーパチャージャーはクランクシャフトからベルトで直接駆動し、機械的にシリンダー内部へ過給する仕組み。

 そのため、中低速域から強大なトルクを発揮し、タイムラグのない高トルクが得られるというわけだ。そのフィーリングは大排気量エンジンを思わせる静かでトルクフルなもので、高級サルーンにベストなマッチングとして人気を博した。

 その一方で、カタログに「スポーツと呼びたいほどの若々しい走行を実現」の一文があるように、スポーティーな走りもアピールしていた。そして、実際にこれまでのクラウンのキャラクターとは一線を画すスポーティーなパッケージオプションも用意。専用のハーダーサスやパワーステアリング、フロントスポイラーや高性能タイヤなどを装備するSタイプパッケージを設定し、より走りを楽しみたいユーザーに訴求していたのである。

フロントグリルのTWINCAM24 SUPERCHARGERのエンブレムや、タコメーター内に備わるスーパーチャージャーの作動ランプなど【写真19枚】



日本初のスーパーチャージャーエンジン1G-GZEU型。普段もっとも使う中低速域で高トルクを発揮するので、力強さだけでなく扱いやすさにもたけている。ちなみに、最高出力は3L直6の6M-GEU型とほぼ同等。



フロントグリル右に、TWINCAM24 SUPERCHARGERと誇らしげに配される。



シンプルなデザインのメーターだが、タコメーター内にスーパーチャージャーの作動ランプが備わる。

【3】に続く


1986年式 クラウン 4ドア ハードトップ 2000ロイヤルサルーン (GS121)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1695×1410
ホイールベース(mm)  2720
トレッド前/後(mm) 1440/1435
車両重量(kg)  1500
エンジン型式  1G-GZEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHCスーパーチャージャー
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 8.0:1
最高出力(ps/rpm) 160/6000
最大トルク(kg-m/rpm) 21.0/4000
変速比 1速 2.804/2速 1.531/3速 1.000/4速 0.705/後退 2.393
最終減速比 4.556
ステアリング形式 ボールナット式
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 185SR14(前後とも)
発売当時価格 337.8万円


初出:ハチマルヒーロー 2013年 11月号 vol.23(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1986年式 クラウン 4ドア ハードトップ 2000ロイヤルサルーン (全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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