「いつかはクラウン」歴代唯一のクリスタルピラー装着車|1986年式 クラウン 4ドア ハードトップ 2000ロイヤルサルーン  Vol.1

日本初のスーパーチャージャーを搭載、新境地を開いたトヨタの最高峰。

       
【1986年式 クラウン 4ドア ハードトップ 2000ロイヤルサルーン  Vol.1】

 1983年8月にデビューした、7代目クラウンとなるS120系。「世界最高のプレステージサルーン」をテーマに開発され、「いつかはクラウン」のキャッチコピーで一世を風靡。そして「高級車=クラウン」というイメージを絶対的なものにした。

 S120系の見どころは多岐にわたるが、なかでも注目したいのが量産FR車では世界唯一のフルフレーム4輪独立懸架を採用したこと(ロイヤルサルーン以上)。伝統のペリメーター型フレームはそのままに、フロントだけではなくリアにも独立懸架サスペンションを導入。これにより、優れた操縦性と安定性、そして国際水準の乗り心地や静粛性を実現したのである。

 エンジンにもトピックは多い。2.8Lの5M‐GEU型や2LターボのM‐TEU型は先代からのキャリーオーバーだが、2Lにはツインカム直6の1G‐GEU型を新たに搭載。S120系と同年にデビューしたライバルのY30セドリックとグロリアがV6エンジンを搭載してきたのに対し、クラウンは上級グレードを全車ツインカムエンジンとすることで対抗した。


Cピラーに配される特徴的なクリスタルピラーや、運転のしやすさを追求しつつパーソナル感を高めたデザインのインパネなど【写真17枚】




高級サルーンならではの風格ある大型グリルを備えるフロントマスク。2L系の場合、後期ではフォグランプがグリル内に設置されるが、前期ではバンパー下に装着されていた。





Cピラーには、リアガラスとサイドウインドーの一体感を演出するクリスタルピラーを採用。S120系のエクステリアのなかでも、特徴的な部分といえるだろう。





凝った造形のアルミホイールはオプション品。純正のタイヤサイズは185SR14だが、このアルミホイールを選択すると195/70R14となる。ちなみにオーナーは新品のセンターキャップも所有している。


【2】【3】に続く

1986年式 クラウン 4ドア ハードトップ 2000ロイヤルサルーン (GS121)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1695×1410
ホイールベース(mm)  2720
トレッド前/後(mm) 1440/1435
車両重量(kg)  1500
エンジン型式  1G-GZEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHCスーパーチャージャー
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 8.0:1
最高出力(ps/rpm) 160/6000
最大トルク(kg-m/rpm) 21.0/4000
変速比 1速 2.804/2速 1.531/3速 1.000/4速 0.705/後退 2.393
最終減速比 4.556
ステアリング形式 ボールナット式
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 185SR14(前後とも)
発売当時価格 337.8万円

初出:ハチマルヒーロー 2013年 11月号 vol.23(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1986年式 クラウン 4ドア ハードトップ 2000ロイヤルサルーン(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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