430からの正常進化。国産初のV6エンジン搭載で、高級車の新たな高みに達する|1983年式 日産 グロリア 4ドア セダン V30E ブロアム Vol.1

国産初のV6エンジン搭載で高級車の新たな高みに達する。

       
【1983年式 グロリア 4ドア セダン V30E ブロアム Vol.1】

 430セドリックとグロリアが先鞭をつけたターボエンジンは、ライバルのS110系クラウンにも投入され、セド・グロとクラウンの競争は激化の一途をたどる。

 そして、約4年にわたって繰り広げられた覇権争いは、次の世代へと引き継がれた。430からのバトンを受け取ったのが、1983年6月に登場したY30。当時のオーソドックスな直線基調のスタイリングは、430からの正常進化。より洗練され高級車然としたたたずまいは、歴代最高クラスの品格を備える優れたものだ。


Y30デビュー直前にドアミラーが解禁となったが、オーナーの趣味でフェンダーミラーがチョイスされたミラーなど【写真19枚】





足元は5スポークのクレーガーS/Sで、当時のセド・グロ、クラウンで定番アイテムだっただけあり、やはり存在感が際立つ。






3Lモデルはフロントおよびリアバンパーが大型化され、3ナンバー登録となる。これは80年代で広く採用された手法。リアコンビランプ横のスリットは、室内の空気が抜けるエアアウトレットになっている。また、後期型のリアコンビランプはウインカーが上部にくるデザインに変更。






クオーターウインドーには見慣れないエンブレムが。これはオーナーが「大ファン」だという国民的ロックスター、矢沢永吉さんのオーナメント。

【2】【3】に続く

1983年式 グロリア 4ドア セダン V30E ブロアム(PY30)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4860×1720×1435
ホイールベース(mm) 2730
トレッド前/後(mm) 1430/1400
車両重量(kg) 1460
エンジン型式 VG30E型
エンジン種類 V型6気筒SOHC
総排気量(cc) 2960
ボア×ストローク(mm) 87.0×83.0
圧縮比 9.0:1
最高出力(ps/rpm) 180/5200
最大トルク(kg-m/rpm) 26.5/4000
変速比 1速 2.458/2速 1.458/3速 1.000/4速 0.686/後退 2.182
最終減速比 3.889
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/4リンクコイル
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ前・後 185SR14(前後とも)
発売当時価格 338.8万円


初出:ハチマルヒーロー 2013年 11月号 vol.23(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 グロリア 4ドア セダン V30E ブロアム(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : ISAO YATSUI/谷井 功

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