「エンジン音がディーゼル独特の音なので、みんなビックリします」|1981年式 日産 スカイライン セダン 280D GT・Lタイプ Vol.3

トルクフルな6気筒ディーゼルによる走りは衝撃的。

       
【1981年式 日産 スカイライン セダン 280D GT・Lタイプ Vol.3】

【2】から続く


 今回紹介するジャパンは、4ドアセダンのスカイライン280D GT・Lタイプという上級グレード。

「兄が以前、ケンメリスカイラインの4ドアGTに乗っていて、自分もいつか日産車に乗るなら、ケンメリの4ドアが欲しいと思ってました。たまたま、イベントに参加したとき、スカイライン・ジャパンを売りたがっている人が近くにいるという話を聞き、軽い気持ちでクルマを見に行きました。もともとケンメリが欲しかったんですが、ジャパンのスタイルも似たような感じですし、興味があったんです。そこで見たジャパンは衝撃でした。カタログでしか見たことがなかったLD28型エンジンのジャパンディーゼルだったんです」とジャパンとの出合いを語ってくれた。

 オーナーの元にジャパンディーゼルがやって来たのは、2013年8月のこと。走行距離は10万kmあたりだったが、丈夫なLD28型エンジンは快調そのもの。ボディ回りには大きな腐食などもなく、フルオリジナル状態。当然、その状態を維持することを決め、あえてレストアなどを行わず、塗装面を磨くだけにとどめているそうだ。ただし、足回りのショックがヘタっており、新品のカヤバ製ダンパーに交換。また、水温計が上がらなかったため、サーモスタットを交換。さらに、スピードメーターの動きが安定しなかったため、ネットオークションで中古を入手して交換するなど、少しずつ完調な状態になるようにメンテナンスを行っている。

「エンジン音がディーゼル独特の音なので、みんなビックリします」というオーナー。ジャパンディーゼルの衝撃の走りを当分は楽しんでいくそうだ。

OWNER’S VOICE/ケンメリ4ドアに憧れつつ、ジャパン4ドアGTを衝動買い

 これまで、TA45カリーナ1600 GT、GX61クレスタスーパールーセント、MZ21ソアラ3.0 GTリミテッドエアサス、GZ20ソアラ2.0 GTツインターボとトヨタ車を乗り継いできたオーナー。「自分が若い頃に購入した86年式ソアラ3.0 GTリミテッドエアサスを25年間所有しています。このクルマの部品取り車として86年式ソアラ2.0 GTツインターボを13年間足車として使用していました。そのクルマでイベントに参加した際、スカイライン・ジャパンを売りたがっていると聞き、後日見せてもらったところジャパンディーゼルで、10分ほど交渉して購入を決めました」とのこと。





ガソリン車とは比べものにならない強大なトルクゾーンを誇っていた、6気筒SOHCのLD28型エンジンなど【写真23枚】




GTらしいスパルタンなコクピットはフルオリジナルの状態を維持している。ステアリングには上下に約40mm調整可能なチルトステアリング機構を採用。






4個のサブメーターの横には、故障個所を表示する「イラストモニター」、蛍光管式の水晶発振式デジタル時計を装備する。




1981年式 日産 スカイライン セダン 280D GT・Lタイプ(EGC211)
SPECIFICATON 諸元
全長 4600mm
全幅 1625mm
全高 1390mm
ホイールベース 2615mm
トレッド 前/後1370/1350mm
最低地上高 160mm
室内長 1790mm
室内幅 1360mm
室内高 1115mm
車両重量 1245kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.43
最小回転半径 5.2m
エンジン型 LD28型
エンジン種類 直列6気筒SOHCディーゼル
総排気量 2792cc
圧縮比 22.0:1
最高出力 91ps/4600rpm
最大トルク 17.3kg-m/2400rpm
燃料供給装置 分配型噴射ポンプ(ボッシュ式)
変速比 1速 3.21/2速 2.077/3速 1.308/4速 1.000/5速 0.752/後退 3.382
最終減速比 3.900
燃料タンク容量 60L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール
サスペンション 前/後ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム式独立懸架
ブレーキ 前/後ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ 前後とも 185/70SR14
発売当時価格 152.5万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 02月 Vol.167 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1981年式 日産 スカイライン セダン 280D GT・Lタイプ(全3記事)

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photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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