「これが、世界最速を競うディーゼルGTだ!」とうたったジャパンディーゼル|1981年式 日産 スカイライン セダン 280D GT・Lタイプ Vol.1

1979年7月のマイナーチェンジにより、角形2灯ヘッドライトが採用された。ヘッドライトの中央には、グリルのエンブレムと同様の「S」マークが入るジャパン専用品。

       
【1981年式 日産 スカイライン セダン 280D GT・Lタイプ Vol.1】

 5代目となるC210スカイラインがデビューしたのは、1977年8月のこと。日本で生まれた日本の名車という意味を込めた「スカイライン・ジャパン」というキャッチフレーズを用いたことで、ファンの間では「ジャパン」の愛称で親しまれている。

 ただし、デビュー当時のジャパンに対する評価は芳しいものではなかった。というのも、大ヒットした4代目の「ケンメリ」の後継モデルとして期待されていたにもかかわらず、安全性の向上のため、ボディはひと回り大きく、重くなっていた。さらに、メインのパワープラントであるL20型エンジンは、53年排ガス規制が目前に迫っていたため、環境対策が進められ、スカイラインらしいパワフルさを失っていたからだ。

ディーゼルエンジン搭載ながら、GTを名乗るにふさわしいスパルタンなコクピットなど【写真18枚】




外観からディーゼルと分かるのは、リアの「280D GT」のエンブレムのみ。





リアサイドに装着される「Skyline」と「GT」のエンブレムは、樹脂製のため経年劣化。「GT」マークは本来は青バッジだが、赤バッジが装着されていた。






「これが、世界最速を競うディーゼルGTだ!」とうたったジャパンディーゼル。富士スピードウェイを160km/hという高速で周回し、「これはすごいよ!」と高橋国光さんが思わず歓声をあげるほど高性能を誇った。



1981年式 日産 スカイライン セダン 280D GT・Lタイプ(EGC211)
SPECIFICATON 諸元
全長 4600mm
全幅 1625mm
全高 1390mm
ホイールベース 2615mm
トレッド 前/後1370/1350mm
最低地上高 160mm
室内長 1790mm
室内幅 1360mm
室内高 1115mm
車両重量 1245kg
乗車定員 5名
登坂能力 tanθ0.43
最小回転半径 5.2m
エンジン型 LD28型
エンジン種類 直列6気筒SOHCディーゼル
総排気量 2792cc
圧縮比 22.0:1
最高出力 91ps/4600rpm
最大トルク 17.3kg-m/2400rpm
燃料供給装置 分配型噴射ポンプ(ボッシュ式)
変速比 1速 3.21/2速 2.077/3速 1.308/4速 1.000/5速 0.752/後退 3.382
最終減速比 3.900
燃料タンク容量 60L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール
サスペンション 前/後ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム式独立懸架
ブレーキ 前/後ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ 前後とも 185/70SR14
発売当時価格 152.5万円


【2】【3】に続く


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 02月 Vol.167 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1981年式 日産 スカイライン セダン 280D GT・Lタイプ(全3記事)

関連記事:スカイラインの軌跡

関連記事: スカイライン

photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

RECOMMENDED

RELATED

RANKING