ケンメリGT‐Rの「影」は、巡り巡って「光」へと変わった。|1973年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT-R Vol.3

宮本自動車で約3年の期間をかけてレストアを敢行したときの様子。いい物を作る職人と、いい物を求めるオーナーの、気持ちが1つになってケンメリGT-Rはよみがえったのだ。

       
【1973年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT-R Vol.3】

【2】から続く


「改造も楽しんできたが、結局最後はオリジナルにたどり着いた」の言葉どおり、目立った改造はタイヤ&ホイールの交換、車高調の装着、プラグコードの交換くらいにとどめている。
 さて、ハコスカとケンメリ。2台のGT‐Rを所有する喜多さんに、2台の違いを伺ってみた。

「個人的に、ケンメリまでのスカイラインには未完成の部分が多いと思う。クルマとして完成していないところに魅力を感じています。実際に運転してみますと、やっぱりハコスカのほうがおもしろいですよね。しかし希少価値となると、ケンメリのほうに軍配が上がる。イベントなどに参加しても、多くの方に声をかけられるのは、圧倒的にケンメリのほうですから」。

「影」を背負って生まれたケンメリGT‐R。だが、それから40年余。GT‐Rの行く手を阻んだ規制が、逆に希少性を生み、ハコスカGT‐R以上の市場価値をもたらすとはなんという皮肉。ケンメリGT‐Rの「影」は、巡り巡って「光」へと変わった。

OWNER’S VOICE/うらやましいクルマたちをうらやましいガレージに保管



 オーナーは、ハコスカ2ドアHTの3LフルチューンとGT-R、そしてこのケンメリGT-Rと、3台のスカイラインを所有している。自宅近くにある秘密基地に数多くのバイクと一緒に保管し、趣味の世界を楽しんでいる。「買うなら程度のいいクルマを買う。お金がムダになるようないじり方はしない」など、クルマの選び方、作り方を話してくれた。現在ハコスカGT-Rもフルレストア中だそうで、完成後ケンメリGT-Rと並べる日を待ち望んでいる。





「ダッジ・チャレンジャー」を意識して採用されたといわれている、ムダな装飾を排除したメッシュのフロントマスクなど【写真23枚】




アルミ製のメーターパネル、赤いホーンボタンとシフトパターン部分などは、GT-Rの専用装備となる。ステアリングはハコスカのφ405mmからφ395mmに小型化された。


1973年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT-R(KPGC110)
SPECIFICATON 諸元
全長 4460mm
全幅 1695mm
全高 1380mm
ホイールベース 2610mm
トレッド前/後 1395/1375mm
最低地上高 165mm
室内長 1790mm
室内幅 1340mm
室内高 1125mm
車両重量 1145kg
乗車定員 5名
最高速度 200km/h
登坂能力 tanθ0.46
最小回転半径 5.2m
エンジン型式 S20型
エンジン種類 水冷直列6気筒DOHC
総排気量 1989cc
ボア×ストローク 82.0×62.8mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 160ps/7000rpm
最大トルク 18.0kg-m/5600rpm
変速比 1速 2.906/2速 1.902/3速 1.308/4速 1.000/5速 0.864 後退 3.382
最終減速比 4.444
燃料タンク容量 55L
ステアリング形式 ボールナット
サスペンション 前/後ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ前後とも ディスク
タイヤ前後とも 175HR14
発売当時価格 163万円



初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 02月 Vol.167 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT-R(全3記事)

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text : AKIO SATO/佐藤昭夫 photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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