最初のオーナーはどんな人だったのだろう。1970年10月、初登場直後の赤い2ドアハードトップ|1970年式 日産 スカイライン HT 2000 GT Vol.2

セダンと比べて全高が15mm低く、ホイールベースが70mm短いハードトップ。それにしてもバランスのとれたサイドビューは、美しいのひと言。

       
【1970年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT Vol.2】

【1】から続く

 登場から1年後、マイナーチェンジのタイミングで1.8Lシリーズを追加。スカイラインは4ドアのボディであることが定番だったが、その流れを変えたのが1970年10月に新たに設定された2ドアハードトップだった。バルクヘッドから前のセクションはそのままに、Aピラーから後ろのボディを再設計。トランクを持つ3ボックスながら、美しくバランスのいいシルエットのハードトップに仕上げられた。

 取材車両は、初度登録が1970年10月であり、2ドアハードトップとしては、ごく初期に生産された個体だ。そのうえボディカラーはスカイラインレッド。当時、ハードトップの赤いクルマを発表直後に買うのは、相当な勇気が必要だったと想像するが、最初のオーナーはどんな人だったのだろう。

1キャブのL20型エンジンや、今やお宝デッドストック品である純正のホイールキャップなど【写真21枚】




1キャブのL20型エンジンを搭載する2000 GT。エンジン房内の赤は新車時からのもので、あえて再塗装はしないで色味を残してある。






左フロントインナーパネルに装着されている型式プレート。KGC10の型式やスペックなどが読み取れる。




マフラーはスチール製の純正品に交換してある。表面にサビはあるが状態は良好。下回りも経年を考えれば問題ないレベルとなっている。

【3】に続く

1970年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT(KGC10)
SPECIFICATON 諸元
全長 4330mm
全幅 1595mm
全高 1375mm
ホイールベース 2570mm
トレッド前/後 1325/1320mm
最低地上高 170mm
車両重量 1080kg
乗車定員 5名
最高速度 175km/h
登坂能力 tanθ0.60
最小回転半径 5.2m
エンジン型式 L20型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
ボア×ストローク 78×69.7mm
総排気量 1998cc
圧縮比 9.5:1
最高出力 120ps/6000rpm
最大トルク 17.0kg-m/4000rpm
変速機 フルシンクロメッシュ式前進4段・後退1段
変速比 1速 3.592/2速 2.246/3速 1.415/4速 1.000/後退 3.657
最終減速比 3.90
燃料タンク容量 40L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール式
サスペンション前/後 ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム独立懸架
ブレーキ 前/後 ディスク/リーディングトレーリング式
タイヤ 前後とも6.45S-14-4PR
発売当時価格 89.5万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 02月 Vol.167 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1970年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT(全3記事)

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photo : HIROYUKI TAKII/滝井宏之

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