40年ぶりにGC10 ハコスカ GT‐Rに乗り込み、華麗な走りを見せつける|10/50勝を挙げた、最強GT-Rプライベーター Vol.3

2014年10月26日に筑波サーキットで開催されたJCCAクラシックカーレースの60分耐久レースに参戦。ドライバーは、左から内田幸輝、久保田洋史、関根基司の3名。決勝では、久保田→関根→内田の順でステアリングを握った。

       
【10/50勝を挙げた、最強GT-Rプライベーター Vol.3】

【2】から続く

 内田は6年前、GT‐Rオーナーズクラブ走行会のときに富士スピードウェイで久保田洋史と対面。その後、親交を深め、久保田がレース界の殿堂、ゴールドスタードライバークラブ入りしたお祝いに、久保田を敬愛するスカイライン仲間とともに当時のレプリカレーシングスーツをプレゼントしている。そして14年、久保田が乗っていた48番のGT‐Rレプリカを製作した。

 この年の10月、40年ぶりにGT‐Rのステアリングを握るチャンスが到来する。舞台は筑波サーキットで開催されるJCCAの60分耐久レースで、内田と関根基司の3人でエントリー。関根は全日本ラリーに出場し、グループAレースでもR32スカイラインGT‐Rをドライブしたスカイライン使いだ。

「40年ぶりに、65歳になって本気でサーキットを走ったよ。GT‐Rオーナーズクラブの走行会で新しい富士を走ったときは70%だったけど、今回は本気で攻めた。クルマに信頼感があって、信頼できるマシンだから安心だった。エンジン音が気持ちいいし、競り合って走るのも本当に楽しかった。

 親父から『クルマは手足で感じろ』と言われていた若い頃を思い出したよ。GT‐Rは自分の青春を打ち込んだマシンだからパドックで見つけたとき胸がジーンとしたし、コクピットに収まったときも格別な思いだったね」と、笑顔で満足感を口にした。

 GT‐Rに青春を捧げた久保田洋史。40年の時を超え、再びサーキットを全開で駆け抜け、黄金期と変わらないオーラを放ち、今も輝き続けている。


60min ENDURANCE RACE DIGEST/60分耐久レースに出場し、見事P-2クラス4位で完走!!  

PMC・S50周年を記念して、内田さんが製作した「フラッグ」がピットの旗印。当時のスポーツコーナーのメカニックだった青木さんがロゴをデザイン。ところが、日産との合併によって、日の目を見ることなくお蔵入りになっていたのを復刻したものだ。

無事にレースが終了し、関係者や友人らが集まっての記念撮影。あの久保田さん、関根さん、内田さんがGT-Rで耐久レースにエントリーすること自体が、スカイラインファンにとってはビッグニュースになっていて、大勢のファンがピットを訪れていた。


決勝に備えスタンバイする、スタートドライバーの久保田さんなど【写真17枚】





予選10番手のスターティンググリッドでは、PMC・Sレディの渡辺由紀子さんもスタンバイ。久保田さんはというと、緊張というより、楽しそうな表情だった。





スタートは、先導車によるフォーメーションラップの後、ローリングスタート方式。9番手は、宿敵ファミリアロータリークーペ。






ヘルメットを脱ぎ、満面の笑みで内田さんと言葉を交わす久保田さん。100%の本気で走ったせいか、かなり汗だく。十分GT-Rの走りに満足し、楽しんだようだ。






無事にレースが終了し、関係者や友人らが集まっての記念撮影。あの久保田さん、関根さん、内田さんがGT-Rで耐久レースにエントリーすること自体が、スカイラインファンにとってはビッグニュースになっていて、大勢のファンがピットを訪れていた。


 (文中敬称略)


初出:ノスタルジックヒーロー 2015年 02月 Vol.167 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

10/50勝を挙げた、最強GT-Rプライベーター(全3記事)

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text : HIDEAKI KATAOKA/片岡英明 photo : ISAO YATSUI/谷井 功、MASAMI SATO/佐藤正巳

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