ロジャー・ムーアと駆け抜けた最後のFRコロナ|1984年式 トヨタ コロナ セダン 1800 GT-TR Vol.2

後期では4ドアセダンのイメージカラーとなっていたのが、このホワイト。GT-TRにはメッキのホイールアーチモールが標準装備される。

       
【1984年式 トヨタ コロナ セダン 1800 GT-TR Vol.2】

【1】から続く

 TT142コロナも、この3T‐GTEU型を搭載した1台。もともとは18R‐GEU型を搭載する2000GTがトップグレードに君臨していたが、デビューから1年経たずしてツインカムターボが登場。2000GTは消滅し、代わりに上級の1800GT‐TRと訴求グレードのGT‐Tがラインナップされた。またボディバリエーションは2ドアハードトップと4ドアセダンがあり、CMキャラクターには、映画007シリーズでジェームス・ボンド役を務めた俳優ロジャー・ムーアを起用。

 そのCMやカタログを記憶している人も多いのではないだろうか。なお、1983年にはコロナ初のFFモデルが登場したものの最後のFRコロナとして1985年まで並売され、シャシーを共有するA63セリカ/カリーナの陰に隠れがちながら根強い人気を誇っていた。

中央が尖ったT140系コロナの特徴的なバンパー。オプションの15インチかと思いきやじつは10ソアラ用のアルミホイールなど【写真18枚】




エンジン前方には、「トヨタ」と「YAMAHA」の刻印が確認できる。





タービンはトヨタ内製のCT20型で、後期は冷却水で冷やす水冷式を採用。最大ブーストは0.52kg/㎠だ。






気筒あたり2本のプラグを備え、燃焼効率を高めるツインプラグ方式を採用した3T-GTEU型。160psというハイパワーもさることながら、国産初のツインカムターボというキーワードに多くの人が衝撃を受けた。


【3】に続く

1984年式 トヨタ コロナ セダン 1800 GT-TR(TT142)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4575×1680×1395
ホイールベース(mm)  2500
トレッド前/後(mm) 1395/1385
車両重量(kg)  1165
エンジン型式  3T-GTEU型
エンジン種類 直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1770
ボア×ストローク(mm) 85.0×78.0
圧縮比 7.8:1
最高出力(ps/rpm) 160/6000
最大トルク(kg-m/rpm) 21.0/4800
変速比 1速 3.566/2速 2.056/3速 1.384/4速 1.000/5速 0.850/後退 4.091
最終減速比 4.100
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185/70R14(前後とも)
発売当時価格 203.2万円


初出:ハチマルヒーロー2014年 02月号 vol.24(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1984年式 トヨタ コロナ セダン 1800 GT-TR(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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