高速&低速、一挙両得!! ロータリー&ツインスクロールターボ|1990年式 マツダ サバンナRX-7 ∞ Vol.1

アンフィニⅢはシェイドグリーンやブリリアントブラックのボディカラーもあるが、クリスタルホワイトは非常にレア。

       

ロータリーターボ+軽量ボディ。最強コンビのロケットマシン

 世界初のロータリーターボエンジン、12A型を搭載したSA22C初代RX‐7。その後を継ぎ1985年にデビューした2代目のFC3S RX‐7は、ターボ時代の流れに乗り、さらに強力なエンジンを手に入れた。それが13B型ロータリーターボだ。

 このエンジンは型式からも分かるように、ベースは12A型ではなく、ルーチェ/コスモに搭載された13B型スーパーインジェクションで、空冷式インタークーラーとツインスクロールターボを採用しているのが特徴。ターボエンジンは高速域重視の場合、パワーは得られるが低回転域のレスポンスを損なうのが一般的。逆もまた然りで、一挙両得は難しい。それを解決したのがツインスクロールターボだ。これはプライマリスクロールとセカンダーリスクロールという排ガス通路を2つ備えることで、低速域では小さいプライマリーのみに、高速域ではコントロールバルブを開いて大きなセカンダリーにも排ガスを導入。これにより低回転域ではレスポンスの良さを、高回転域では強力なパワーを得られるというわけだ。

 これらのターボ技術により、13B型ターボは最高出力185ps、最大トルク25.0kg‐mというハイスペックを実現。さらに89年のマイナーチェンジでは、圧縮比アップなどにより205ps、27.5kg‐mにまで高められた。

 そしてもうひとつ、FCで忘れられないものがある。それが、「真のFCの姿」とも言える∞(アンフィニ)の存在だ。

【2】【3】に続く

国内ではアンフィニだけが2シーター。その特徴である、2by2のリアシートに替わるラゲッジスペースとして設置されるストレージボックスなど【写真19枚】






1990年式 サバンナRX-7 ∞(FC3S)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4335×1690×1270
ホイールベース(mm)  2430
トレッド前/後(mm) 1450/1440
車両重量(kg)  1230
エンジン型式  13B型
エンジン種類 2ローターロータリーターボ
総排気量(cc) 654×2
圧縮比 9.0:1
最高出力(ps/rpm) 215/6500
最大トルク(kg-m/rpm) 28.0/4000
燃料タンク(L) 70
変速比 1速3.483/2速2.015/3速1.391/
4速1.000/5速0.762/後退3.288
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/55R16(前後とも)
発売当時価格 270.4万円



初出:ハチマルヒーロー 2014年 02月号 vol.24(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:KAZUHISA MASUDA/益田和久

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