L型をツインカム16バルブに!|PB110 サニー エクセレント OS技研 TC16-C1 前編 Vol.1

PB110サニーエクセレント・セダンに、TC16-C1を搭載、レースに参戦 ! ! 

       

PB110サニーエクセレント・セダンに、TC16-C1を搭載、レースに参戦 ! !

6気筒のTC24-B1Zに続き、4気筒バージョンのTC16-C1の開発が進められているOS技研。
そのTC16-C1をサニーエクセレントに搭載し、クラシックカーレースに参戦するという。そのプロジェクトに迫ってみた! 

【PB110 サニー エクセレント 前編 Vol.1】

 OS技研から1980年に発表された後、幻のL型6気筒用24バルブDOHCヘッドとしてマニア垂涎の的となったTC24‐B1。その復活プロジェクトがスタートしたのが2011年頃で、各部をアップデートしたTC24‐B1Zの開発が続けられ、間もなくデリバリーが開始されようとしている。

 さらに、L型4気筒バージョンTC16‐C1の開発が2014年頃にスタート。70年代に製作されたTC16‐MA1/2とは異なり、新しいTC24‐B1Zのカムホルダー式を流用し、ロッカーアームシャフトをカムの内側に配置することで、幅の狭いヘッドに仕様変更されている。ただし、薄いペントルーフ型の燃焼室や20度のバルブ挟み角などは、当時と同じ仕様となる。

 このTC16‐C1の開発がスタートした頃から、岡崎匡治会長にはある構想が浮かんでいた。それが、JCCA主催のクラシックカーレースへのエントリー。当然、エンジンのフルチューンが許されるFクラスへの参戦だ。

 レギュレーション上、ベース車に搭載されるエンジンのブロックは変更できないが、ヘッドの換装は自由。また、当時のレースに参戦した実績のある車種じゃないといけない規定もあるため、L型4気筒エンジン搭載車のレース車は、おのずと510ブルーバードかサニーエクセレントに絞られる。

 ベース車として岡崎会長が選んだのは、PB110サニーエクセレント。しかも、クーペじゃなくセダンだ。


新たに開発したチェーン駆動方式となるTC16-C1など【写真26枚】




あえてセダンをチョイスしたのは、クーペより車重はあるが、剛性は高いのがポイント。スリックタイヤを装着するため、リアフェンダーにはオーバーフェンダーが装着される。





ブレーキング時の剛性アップのため、マスターシリンダーストッパーを製作し、フレームとガッチリ固定。マスターシリンダーは5/7サイズ。





左右フェンダーの内側には、補強を追加。ただし、追加の補強は少なく、外板で剛性を上げる方針だ。



【2】【3】に続く


初出:ノスタルジックスピード 2015年7月 Vol.007 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

PB110 サニー エクセレント(全4記事)

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photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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