1975年式以前のエンジンブローした車体を探せ!|1968年式 ダットサン 1600 ロードスター Vol.1

ガレージビルドとは思えないほどレベルが高いSPL311。

       
【1968年式 ダットサン 1600 ロードスター Vol.1】

 240Zや510ほどではないにしろ、ダットサン・ロードスターもアメリカ市場で売れたクルマで、現在でも見かける機会は多い。この手のオープンカーは雨の少ない西海岸には非常に似合うクルマなのだが、驚くのはアメリカにいるダットサン・ロードスターのエンジンスワップ率の高さだ。ダットサン系のミーティングに行くと、そこに集まるSP/SRロードスターは半分近くがスワップ車ということも珍しくなく、アメリカではまだまだ乗るためのクルマとして愛されていることを実感する。

 このSPL311のオーナー、マイケル・アンダーソンさんもそんな一人だ。普段のアシグルマは、1963年マーキュリーに、1970年キャディラック、そして1968年のVWバスと、彼は生粋のクラシックカー好き。以前からスポーティーなオープンカーを探していたが、カリフォルニアでは排ガス規制が免除される、1975年式以前の車両というのが条件だった。そこでエンジンブローしてしまったが、ボディはオリジナルというSPL311をネットの売買欄で発見。当初からエンジンスワップを計画していたので、まさに希望にマッチする物件だった。


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1968年式 ダットサン 1600 ロードスター
SPECIFICATION

●エンジン:SR20VE型換装/日産製N1カム/チタンリテーナー/G-SPEC製調整式カムギア/SR20DE型用クランク/MANLEY製鍛造Hビームコンロッド/鍛造ピストン/EFIハードウェア製プリメーラ用独立スロットル/ダイナミック・メタルワーク製カスタムエキゾースト/CXレーシング製ラジエーター/MEGASQUIRT製ECU
●駆動系:240SX(S14)用5速ミッション換装/EXEDY製クラッチ/プロペラシャフトショート加工/RX-7(FB)用リアアクスル&LSD
●ブレーキ:(F)300ZXツインターボ用キャリパー/コールマンレーシング製ローター/ホークパフォーマンス製ブレーキパッド (R)RX-7(FB)用ローター&キャリパー
●ホイール:DRIFT KING 16インチ
●タイヤ:フェデラル製595EVO(205/45ZR16)


純正のパネルを流用しつつ、10000rpm仕様にアレンジ済みのメーターなど【写真13枚】



SR20型スワップ車は数多くいるが、ネオVVL付きのSR20VE型を旧車に載せている事例は少ない。





外観はあえてフルストックでまとめているが、ブレーキの大径化に伴いホイールもラージサイズを履く。フロントキャリパーはZ32用を流用。ホイールは現在履いているものは暫定で、すでにTE37Vをオーダー済み。





外観は極力シンプルにしているので、マフラー出口もひかえめに製作。

【2】に続く


初出:ノスタルジックスピード 2015年7月 Vol.007 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1968年式 ダットサン 1600 ロードスター(全4記事)

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text : TAKAYOSHI SUZUKI/鈴木貴義 photo : AKIO HIRANO/平野陽

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