開発コードナンバー「RX85」とともに出展された「RX87」| 1969年式 マツダ ルーチェ ロータリークーペ デラックス Vol.1

1967年に発表されたプロトタイプのRX87は、グリルの格子がヘッドライトまで延びるコンシールドヘッドライト風のデザインだったが、1968年のRX87から生産車と同じデザインに変更された。

       

13A型を搭載したハイウェイの貴公子

【 1969年式 マツダ ルーチェ ロータリークーペ デラックス Vol.1】

 1967年10月に開催された「第14回東京モーターショー」の会場において、「RX85(ファミリアロータリークーペのプロトタイプ)」とともに出展されたのが、「RX87」の開発コードナンバーが与えられたルーチェロータリークーペのプロトタイプだ。ちょうどこの年にコスモスポーツの販売が開始されたこともあり、第2、3弾のロータリーエンジン搭載車として開発された。

 センセーショナルなデビューを飾ったRX87は、1966年に発売された4ドアセダンの初代ルーチェをベースに開発。ルーチェのスタイリングを担当したのは、当時ベルトーネに在籍していたジョルジエット・ジウジアーロで、その流麗なデザインをベースに、クーペボディが新たにデザインされたのだ。


グランツーリスモにふさわしい豪華装備を誇る内装など【写真23枚】




ドアの後方には開発コードナンバーを記した「RX87」のエンブレムを装着。青はデラックスで、スーパーデラックスはオレンジとなる。





1967年に発表されたプロトタイプのRX87は、グリルの格子がヘッドライトまで延びるコンシールドヘッドライト風のデザインだったが、1968年のRX87から生産車と同じデザインに変更された。




セダンに比べ、全長で215mm、ホイールベースで80mm長く、全高は25mm低い、ロング&ローのプロポーションを持ち、居住性も高いクーペだ。

【2】に続く


1969年式 マツダ ルーチェ ロータリークーペ デラックス(M13R)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4585mm
全幅 1635mm
全高 1385mm
ホイールベース 2580mm
トレッド前/後 1330/1325mm
最低地上高 185mm
室内長 1605mm
室内幅 1355mm
室内高 1095mm
車両重量 1185kg
乗車定員 5名
最高速度 190km/h
登坂能力 29°16′
最小回転半径 5.3m
エンジン型 13A型
エンジン種類 2ローターロータリー
総排気量 655×2cc
圧縮比 9.1:1
最高出力 126ps/6000rpm
最大トルク 17.5kg-m/3500rpm
変速比 1速 3.727/2速 2.176/3速 1.391/4速 1.037/後退 3.727
最終減速比 3.900
燃料タンク容量 65L
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン・トーションラバー)/セミトレーリングアーム(コイルスプリング)
ブレーキ前/後ディスク リーディング&トレーリング
タイヤ前後とも 165HR15
発売当時価格 145万円


初出: ノスタルジックヒーロー 2014年 12月号 Vol.166(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式 マツダ ルーチェ ロータリークーペ デラックス(全3記事)

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photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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