ついに完成した「My Dream」|S30Zスポーツワゴン再現プロジェクト 後編  Vol.3

不自然な部分はまったく感じられない美しいボディラインが印象的だ。手間はかかるがよりきれいな仕上がりが期待できるシーム溶接でパネルをつないだ。

       
【S30Zスポーツワゴン再現プロジェクト 後編 Vol.3】

Zスポーツワゴンはついに完成


前編へ 【2】から続く

 多くの関係者の協力により課題を克服し、Zスポーツワゴンはついに完成にこぎつけた。

「My Dream」。

 そんな一言で終わるはずのスピーチだったが、自然と言葉があふれ出て、Zというクルマと、Zを愛するすべての人への感謝の言葉へとつながった。S30Zデザイナーの松尾良彦さんは、ついに完成したZスポーツワゴンのお披露目の場で、あいさつをしたとき、おそらくそんな気持ちになったに違いない。

 S30Zのデザインを検討している際、松尾さんが描いていたのは、さまざまなボディバリエーションをそろえた「Zファミリー」を形成することだった。

 タルガトップやオープンボディなど、その多くがクレイモデルや試作車として形になったが、ワゴンボディだけは、「形」になることはなく、スケッチだけの「幻」の存在となっていたのだ。





純正ハッチを加工して作ったリアゲート。開閉機構も剛性感も純正然としている。





金属製のエンブレムとグリルは他車用を流用。オリジナルのスケッチにサイドグリルが描かれていたため、どうしても装着したくて、こだわり抜いた部分。



相当の加工を施しているのだが、まったくそれを感じさせない仕上がりの、2by2とは互換性のない2シーターモデルのリアガーニッシュなど【写真43枚】


【4】【5】【6】に続く


初出:ノスタルジックヒーロー 2014年10月号 Vol.165(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


S30Zスポーツワゴン再現プロジェクト 後編(6記事)


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text : NOSTALGIC HERO/編集部 photo : AKIO HIRANO/平野 陽、YOSHIHIKO MATSUO/松尾良彦、TSUGUYA JAY ATAKA/安宅二弥、NOSTALGIC HERO/編集部

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