80-90年代 スポーツカー百花繚乱【5】世界最強の4WDマシン|日産 スカイライン GT-R

高性能モデルが次々誕生した80-90年代を振り返る「スポーツカー百花繚乱(5回シリーズ)」。最終回は日産・スカイラインGT-Rを紹介。

       
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 同じ時期、ホンダは自然吸気の3Lエンジンで280psに挑んだ。技術の粋を集めたNSXは、徹底した軽量化を図るためにアルミボディを採用し、V6エンジンはDOHC・VTECとしている。しかもミッドシップレイアウトだ。エンジンをドライバーの背後に置くミッドシップは、トヨタがMR2で先鞭をつけ、成功した。90年代になると軽自動車のビートとAZ‐1もミッドシップ方式を採用した。

 ホンダは1980年代にFFスポーツの分野でも偉業を達成している。コンパクトスポーツクーペのCR‐Xだ。ミズスマシのような冴えた走りは衝撃だった。また、プレリュードもFF車の常識を覆す走りを見せつけている。

 90年代はNSXを追うように三菱が4WDスポーツのGTOを、トヨタはアグレッシブなデザインの80スープラを世に放った。マツダも3代目RX‐7、FD3Sで刺激的な走りを披露。心臓はシーケンシャルツインターボ装備の13B‐REW型ロータリーだ。

 カーマニアに夢と希望を与え、クルマを操る楽しさを教えてくれたのが、80年代と90年代初頭のスポーツカーだ。不世出のスポーツカーがキラ星のごとく出現し、自動車史を彩った。

【5】世界最強の4WDマシン

 16年ぶりに復活したR32スカイラインGT-Rは、心臓部に直6ツインターボのRB26DETT型を搭載。カタログ上の最高出力は自主規制いっぱいの280psだが、実際には300psオーバーともいわれた名機だ。また、駆動系に走行状況によって前後輪のトルクを0対100から50対50まで適切に配分するアテーサE-TSを組み合わせることで、圧倒的なパフォーマンスを実現した。

BNR32 SKYLINE GT-R







【5】世界最強の4WDマシン 日産 スカイラインGT-R など【写真18枚】

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初出:ハチマルヒーロー 2013年11月号 Vol.23(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

高性能モデルが次々誕生、スポーツカー百花繚乱(全5記事)

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text : HIDEAKI KATAOKA/片岡英明

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