第2期F1活動のスタートと時を同じく開発開始|1994年式 ホンダ NSX Vol.1

スーパーカーの証しとも言えるリトラクタブルヘッドライト。発売後、世界中で法規制の動きがあり(例えばカナダでは常時ライト点灯が義務付けられた)、その対応のため後期型では固定式になってしまった。

       
REカーとライバルたち【1994年式 ホンダ NSX Vol.1】

F1テクノロジーが集約された、世界に誇る和製スーパースポーツ

 第1期F1活動の休止から15年の歳月が経った1983年。ホンダが再びF1の舞台に帰ってきた。エンジンサプライヤーとして復活を果たした第2期F1での活躍は、多くを語らずとも当時の記憶が鮮明に残っている読者も多いことだろう。その一端を記せば、1988年のF1グランプリが明白に物語っている。アイルトン・セナとアラン・プロストを擁するマクラーレン・ホンダが、16戦15勝という圧倒的な強さでチャンピオンに輝いたのだ。

 その一方、市販車の歴史を振り返ってみると、この年代にホンダには純粋なスポーツカーがなかった。F1で確立したイメージを強烈にアピールするリーダーたる車種が必要だったのは当然で、それがNSXだったのだ。


ミッドシップに搭載されるコンパクトで軽量設計のV6エンジンなど【写真20枚】

【2】【3】に続く





テールレンズは後期用に変更されている。左右のウインカー部分が丸形になるのが特徴だ。





カイザーシルバーのボディカラーがお気に入りのポイント。「この色をずっと探してました」とオーナー。


1994年式 ホンダ NSX(NA1)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4430×1810×1170
ホイールベース(mm) 2530
トレッド前/後(mm) 1510/1530
車両重量(kg) 1350
エンジン型式 C30A型
エンジン種類 V型6気筒DOHC
総排気量(cc) 2977
ボア×ストローク(mm) 90.0×78.0
圧縮比 10.2:1
最高出力(ps/rpm) 280/7300
最大トルク(kg-m/rpm) 30.0/5400
変速比 1速 3.071/2速 1.952/3速 1.400/4速 1.033/5速 0.771/後退 3.186
最終減速比 4.062
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ前・後 205/50ZR15・225/50ZR16
発売当時価格 830.7万円


初出:ハチマルヒーロー 2013年11月号 Vol.23(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1994年式 ホンダ NSX(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ  photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井 元輔(サルーテ)

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