カタログには一切なかった「スポーツカー」の文字|1991年式 トヨタ スープラ 2.5GT ツインターボ リミテッド エアロトップ Vol.2

名車の精神と魂が込められた、トヨタのフラッグシップスポーツ。

       
【1991年式 トヨタ スープラ 2.5GT ツインターボ リミテッド エアロトップ Vol.2】

【1】から続く

デビュー時のキャッチコピーは「TOYOTA 3000GT」。

 一方、エクステリアデザインも、スポーツカーというキャラクターにふさわしいもの。低い全高、小さいルーフ、そしてロングノーズと、スポーツカーの「ツボ」を押さえたスタイリングを実現し、2000GT譲りのリトラクタブルヘッドライトも採用。美しく、かつスポーティーなフォルムを体現したのである。そしてデビュー約4カ月後には、着脱可能なルーフを備えたエアロトップを追加。さらに翌年には、輸出仕様と同じ55mm幅広のワイドボディも登場した。

 このように、スポーツカーとして一級の資質を持つ70スープラであるが、じつはトヨタではスポーツカーと呼んでいなかった。実際、カタログに「スポーツカー」の文字は一切なく、「グランド・ツーリングカー」と表現されている。

 しかし、国内のグループAレースのほか、海外ではサファリをはじめとする国際ラリーにも参戦するなど、その活躍はスポーツカーそのもの。さらに、モータースポーツに参戦するためのホモロゲーションモデルとして、88年には「ターボA」を500台限定で発売。加えて1990年には、7M‐GT型が廃止され、代わりに新世代の2.5Lツインターボの1JZ‐GTEU型を搭載。最高出力はついに280psに到達し、最強モデルの「ターボR」もラインナップされたのだ。

ターボRのメーターはアナログ。リミテッドに採用されたパノラミックデジタルメーターをなど【写真17枚】





大きなメーターフードが特徴のインパネ。ステアリングは3スポークの本革だが、4スポークのエアバッグ内蔵タイプもオプションで選べた。



ラゲッジスペースには、外したルーフを確実に収納・固定できるよう専用ホルダーが四隅に設置されている。


【3】に続く


1991年式 トヨタ スープラ 2.5GT ツインターボ リミテッド エアロトップ(JZA70)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4620×1745×1300
ホイールベース(mm)  2595
トレッド前/後(mm) 1490/1495
車両重量(kg)  1550
エンジン型式  1JZ-GTEU型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 2491
ボア×ストローク(mm) 86.0×71.5
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 280/6200
最大トルク(kg-m/rpm) 37.0/4800
変速比 1速 3.251/2速 1.955/3速 1.310/4速 1.000/5速 0.753/後退 3.180
最終減速比 4.100
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 225/50R16(前後とも)
発売当時価格 368.7万円



初出:ハチマルヒーロー 2013年11月号 Vol.23(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1991年式 トヨタ スープラ 2.5GT ツインターボ リミテッド エアロトップ(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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