1934年から収集をはじめた世界最古のプライベート・カーコレクション|ローマンミュージアム Vol.2

イギリス製のラゴンダ・ラピードM 45R。これは1935年のルマン24時間を制したマシンそのもので、外装やエンジンはもちろん、インテリアでさえ当時のままだ。ちなみに優勝時の記録は、平均時速125.3km/h、24時間で3006.8kmを走破した。

       
LOUWMAN MUSEUM  Vol.2】

Vol.【1】から続く

オランダは、古くから海上貿易や商業で栄えた国で、日本との関係も深い。鎖国政策をとっていた江戸幕府が、唯一貿易を行っていたのもオランダだ。

 そんなオランダ、第3の都市デン・ハーグの郊外に位置するローマンミュージアムは、2010年にオープンした自動車博物館。トヨタとの関係が深いローマン・アンド・パルキー社の創業者P.W.ローマンさんが、1934年から収集をはじめた世界最古のプライベートコレクションを公開している。


1885年に誕生した世界初の自動車パテント・モトールヴァーゲンなど【写真32枚】


1887年製の蒸気自動車は、フランスのド・ディオン・ブートン。フロントエンジンリアドライブ。ドイツとアメリカだけでなく、自動車の歴史においてフランスのメーカーも重要な役割を担っていることがわかる。



1885年に誕生した世界初の自動車パテント・モトールヴァーゲンをはじめ、1897年式ヴェロ・コンフォータブル(左)、1901年式6HPイデアル(中央)、1897年式マイロード・ヴィクトリア(右)など、自動車草創期のベンツ各車が数多く展示される。




イギリス製のラゴンダ・ラピードM
45R。これは1935年のルマン24時間を制したマシンそのもので、外装やエンジンはもちろん、インテリアでさえ当時のままだ。ちなみに優勝時の記録は、平均時速125.3km/h、24時間で3006.8kmを走破した。






オランダのスパイカーが製造した1903年式60HP 4ホイールドライブ・レーシングカー。8676ccの直列6気筒エンジンをフロントに搭載し、4輪を駆動した世界初のレーシングカー。4輪ブレーキも世界で初めての装着だった。




12psを発生するガソリン4気筒エンジンと電動モーターを備えた世界初のハイブリッドカー。1917年式シカゴのウーズ車製デュアルパワー。残念ながら翌年工場は閉鎖され、次なるハイブリッドカー・プリウスが登場するまで80年かかった。プリウスのカットモデルとともに展示されている。



1885年に誕生した世界初の自動車パテント・モトールヴァーゲンなど【写真32枚】

Vol.【3】、Vol.【4】、Vol.【5】に続く



初出:ノスタルジックヒーロー 2014年10月号 Vol.165(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


ローマンミュージアム(全5記事)


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text & photo : NOSTALGIC HERO/編集部

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