高根の花だった117クーペ|1980年式 いすゞ 117クーペ ジウジアーロ Vol.1|旧車クローズアップ

「ジウジアーロ・カスタム」と「XC-J」のいいとこ取りで、この1台が生まれた。そしてゴールドの唐獅子グラフィックの由来とは……。

       
【1980年式 いすゞ 117クーペ ジウジアーロ Vol.1】

デビューから12年半と、長いモデルライフを誇ったいすゞ117クーペ。
そのラインナップの中で、カタログモデルとして存在した個性的な2つのグレード、
「ジウジアーロ・カスタム」と「XC-J」のいいとこ取りで、この1台が生まれた。

 数ある国産旧車の中にあって、熱心なファンに支えられて、ずっと人気を保っているクルマがある。ご存じ、いすゞ117クーペだ。デザイナーはギア社時代のジョルジエット・ジウジアーロであるのは、よく知られているエピソードで、その流麗なフォルムのプロトタイプは、1966年のジュネーブショーで発表された。

 いすゞはこの2ドアクーペを68年12月に発売。前期モデルは工場の生産ラインで手作業によりボディが造られ、文字通り「ハンドメイド」の愛称で呼ばれている。その後、量産ボディへの移行、角形4灯ヘッドライトの採用などのマイナーチェンジを受け、エンジン排気量も1.6L、1.8L、2Lと拡大。81年6月に後継車の位置づけとなるピアッツァにバトンタッチするまで、12年半にわたって生産が続けられた息の長いモデルだった。

 その生産期間の中で個性的な仕様をまとったモデルも発売されていた。それが1979年12月に登場した117クーペ・ジウジアーロ(別名ジウジアーロ・カスタム)だ。

ブラックのボンネットに輝く、ゴールドの唐獅子グラフィックなど【写真19枚】




今回の仕様に仕上げるにあたり、細かな部分にまで気を配っている。XC-Jに準じてフロントバンパー全体をボディ同色塗装としている。





リアバンパーも同様にブラックで塗装。リアフェンダー左右後端に付いているリフレクターが組み込まれたエンブレムは、取り外してパネルをスムージングしている。


Vol.2、Vol3に続く


初出:ノスタルジックヒーロー 2014年 10月号 Vol.165(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1980年式 いすゞ 117クーペ ジウジアーロ(全3記事)

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photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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