え、オシャレ! 3輪トラックのインテリア|1969年式 ダイハツ CM8 Vol.3|ダイハツロマネスク

足元に見えるのは、フェローのものを流用して自作したヒーター。冬でも快適だ。

       
【1969年式 ダイハツ CM8 Vol.3】

Vol.【1】、Vol.【2】から続く

 インテリアも4輪トラックと見紛うほどしゃれっ気のあるデザインである。インパネは機能的にデザインされ、ステアリングは丸形ハンドルで、コラムシフトの変速レバーの組み合わせと、機能的なレイアウトだった。

 大型のメーターは視認性がよく、スイッチ類も操作しやすい配置だった。パーキングブレーキはしゃれたステッキタイプだ。そのため足元は広く、3人が横に並んで座っても窮屈ではない。

 エンジンは1t積み3輪トラックのPL型の2倍の排気量だから、荷物をたくさん積んでも余裕たっぷりの走りを披露した。水冷のFA型直列4気筒OHVエンジンは1490ccの排気量である。これはダイハツの良心が息づく上質なパワーフィーリングのエンジンだ。低速走行を重視したフレキシブルなエンジン特性で、粘り強い。

 トランスミッションは前進4段、後退1段のマニュアルで、セダンライクなコラムシフトを採用した。1速ギアはノンシンクロだが、2速ギアから上はシンクロ機構が組み込まれていた。最高速度は100km/hだ。


オート三輪とは思えないほどモダンな感じのインテリアなど【写真12枚】




メーターは2本スポークの樹脂製ステアリングの中に収められている。横長デザインで、中央のスピードメーターは120km/h表示だ。左側には水温計が組み込まれている。下の段にはオイルなどのウオーニング灯が並んでいる。




インパネの中央下にはヒーターユニットが組み込まれ、スライドスイッチでデフロスターや室内導風などの切り替えを行う。

Vol.【4】に続く

1969年式 ダイハツ CM8(CM8)
SPECIFICATIONS 諸元
全長4475mm
全幅1700mm
全高1890mm
ホイールベース 2970mm
最低地上高 215mm
車両重量 1415kg
乗車定員 3名
最大積載量 1415kg
最高速度 100km/h
登坂能力sinθ 0.313
最小回転半径 3.92m
エンジン型式 FA型
エンジン種類水冷直列 4気筒OHV
総排気量 1490cc
圧縮比 8.2:1
最高出力 68ps/4800rpm
最大トルク11.5kg-m/3600rpm
燃料消費率11.5km/ℓ
変速機前進 4段後退1段
変速機形式2,3,4,速 シンクロメッシュ式
主ブレーキ油圧内部拡張式 前/後2リーディング/複動2リーディング
タイヤ前/後 6.00-16-8PRLT/7.50-16-8PRLT
発売当時価格 51.5万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2014年 10月号 Vol.165(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1969年式 ダイハツ CM8(全3記事)

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text : HIDEAKI KATAOKA/片岡英明 photo : NOBUTAKA KOREMOTO/是本信高

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