マツダ・三菱・いすゞ|モアパワー& ハイスペックを求めて|高性能テンロク全盛期 Vol.5|駆け抜けるテンロク

80年代のテンロクは急成長を遂げた。DOHCが一般的になり、後にターボやスーパーチャージャーも登場。駆動方式もフルタイム4WDやミッドシップが出てくるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだったのだ。

       
【高性能テンロク全盛期 Vol.5】

Vol.【4】から続く


04 MAZDA / クラス初の1.6Lターボが登場

 FFファミリアの大ヒットで意気あがるマツダは、1985年秋にB6型DOHC16バルブエンジンをBF系ファミリアに積んでデビューさせている。しかもターボを組み合わせ、驚異的な加速性能を手に入れた。その後、NAのDOHCエンジンも登場する。このエンジンを縦置きに変更し、生まれたのがユーノス・ロードスターだ。




 マツダは1985年秋に初のDOHC16バルブエンジンを手掛けた。このB6型1597ccはターボを組み合わせてデビューしている。その後、NAエンジンがファミリアのスポルト16に搭載された。89年夏にFR駆動のユーノス・ロードスターを送り出したが、心臓は縦置きにリファインされたB6-ZE型DOHC(120ps/14.0kg-m)だ。



05 MITSUBISHI / クラス最強の高性能ユニット

 1970年秋、三菱はギャランGTOにホットバージョンのMRを加えている。エンジンは三菱初のDOHC、4G32型だ。これ以降、DOHCエンジンは存在しなかった。が、1987年10月にミラージュがモデルチェンジしたのを機にテンロクDOHCが復活する。16バルブ方式の4G61型だ。この次の世代のミラージュでは、世界最小のV型6気筒エンジンも量産に移した。






 三菱はコルディアとトレディアにG32B型SOHCターボエンジンを搭載し、発売した。ギャランGTOに続くDOHCユニットは3代目のミラージュに積まれて登場した1595ccの4G61型4気筒になる。こちらにもターボが用意されていた。90年代には1597ccの4G92型にバトンタッチし、92年にはMIVECエンジンへと発展する。

そしていすゞ

 御三家の名門、いすゞ自動車も1988年に、ジェミニZZハンドリング・バイ・ロータスにテンロクDOHCを搭載。その後、硬派のイルムシャーRも加わった。このテンロクの流れは90年代まで続くが、RVに人気が移り、しぼんでしまう。

マツダのB6型DOHC16バルブエンジンなど【写真6枚】



初出:ハチマルヒーロー 2013年 8月号 Vol.022(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

関連記事:高性能テンロク全盛期

関連記事:駆け抜けるテンロク

TEXT : HIDEAKI KATAOKA / 片岡英明

RECOMMENDED

RELATED

RANKING