エスハチ以来のホンダツインカム復活。ZC型|1989年式 ホンダ シビック 3ドア Siエクストラ Vol.2|駆け抜けるテンロク

ボンネットパワーバルジがSiの特徴。S800から継承した、ホンダ・ツインカムの証しだ。

       
【1989年式 ホンダ シビック 3ドア Siエクストラ Vol.2】

Vol.【1】から続く

 S800に搭載されていたAS800E型以来のDOHCエンジンとなったZC型。1987年にデビューした4代目シビック、通称「グランドシビック」も、そのZC型を搭載していた一台。エクステリアこそ先代にあたるワンダーシビックのデザインを色濃く残すが、ボディサイズはひと回り拡大され、よりワイド&ローを強調。優れたパッケージング技術により、ベーシックカーとしての基本性能である居住性や快適性もアップしたのだ。

SiR用の本革巻きに交換されたステアリングなど【写真7枚】




 また、心臓部に収まるZC型も、いっそう磨き上げられた。圧縮比の向上や吸排気系の通気抵抗ダウン、ピストンフリクションの軽減、点火時期の最適化などにより、最高出力130ps(ネット値)を発揮。ちなみに先代にあたるワンダーシビックは135psだったが、これはグロス値でのもの。そのため数値は下がっているが、実際にはパワーアップしていることになる。そして、サスペンションはコストを度外視した4輪ダブルウイッシュボーン式を採用。高い運動性能を実現したほか、低ボンネット化やラゲージスペースの拡大などにも大きく貢献。もちろん、レースシーンでも輝かしい実績を残した。

Vol.【3】に続く


1989年式 ホンダ シビック 3ドア Siエクストラ(EF3)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 3965×1680×1335
ホイールベース(mm)  2500
トレッド前/後(mm) 1450/1455
車両重量(kg)  930
エンジン型式  ZC型
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1590
ボア×ストローク(mm) 75.0×90.0
圧縮比 9.5:1
最高出力(ps/rpm) 130/6800
最大トルク(kg-m/rpm) 14.7/5700
変速比 1速 3.250/2速 1.944/3速 1.346/4速 1.033/5速 0.878/後退 3.153
最終減速比 3.888
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ前/後  ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185/60R14(前後とも)
発売当時価格 152.5万円


初出:ハチマルヒーロー 2013年 8月号 Vol.022(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1989年式 ホンダ シビック 3ドア Siエクストラ (全3記事)


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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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