「本当にDR30が好きで長く乗り続けたいなら一日でも早く、パーツが手に入るうちに手をつけたほうがいいでしょう」|1984年式 日産 スカイライン HT 2000 ターボインタークーラーRS-X Vol.3

初めての愛車が銀/黒のR30だった田辺和広さん。その後手放してしまったが、片時もR30が頭から離れたことがなかった。そしてノスタルジック2デイズでこのクルマにひと目ぼれ。第2のR30人生がスタートした。

       
【1984年式 日産 スカイライン HT 2000 ターボインタークーラーRS-X Vol.3】

Vol.2から続く

 ユーティリタスでは専門店の強みを生かして、絶版新品パーツや良質な中古部品をストックしており、この車両にも多数使用。だが、一部パーツでは新品在庫がないそうだ。

 ちなみに、ノスタルジック2デイズでこの車両は「418万円」で展示されていた。この価格を高いと思う人もいるだろう。新車価格よりも高いのだから当然だ。だが、それだけの時間とコスト、貴重な部品を使って仕上げられているこの車両をつぶさに見れば、その価格には納得。実際、このクルマはイベント当日に会場で販売されており、その価値が分かる人もいるのだ。

 レストア最大のネックとなる部品供給だが、なければ作ればいいという簡単な話ではない。新規でパーツを作る場合、金型から起こさなくてはならない。その分のコストも考慮すれば、たとえばモール1個がすごく高価になってしまう。「本当にDR30が好きで長く乗り続けたいなら一日でも早く、パーツが手に入るうちに手をつけたほうがいいでしょう」と池谷さんは語る。

 DR30のレストアは、ハコスカ並みとは言わないまでも、その領域に入りつつある。オリジナルのDR30の価値はますます高まっていくことだろう。

良質な部品取り車から取り外し、入れ替えた内装など【写真8枚】








1984年式 日産 スカイライン HT 2000 ターボインタークーラーRS-X(DR30)
SPECIFICATIONS 主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4620×1675×1385
ホイールベース(mm) 2615
最低地上高(mm) 155
室内長(mm) 1805
室内幅(mm) 1370
室内高(mm) 1110
エンジン型式 FJ20ET型ターボチャージャー付き
エンジン種類 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
総排気量(cc) 1990
ボア×ストローク(mm) 89×80
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 205/6400
最大トルク(kg-m/rpm) 25.0/4400
変速比 1速3.321/2速1.902/3速1.308
4速1.000/5速0.838/後退3.382
最終減速比 4.111
燃料タンク容量(L) 65
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 前後とも 205/60R15
発売当時価格 287.9万円


初出:ハチマルヒーロー 2013年 8月号 Vol.022(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1984年式 日産 スカイライン HT 2000 ターボインタークーラーRS-X (全3記事)

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photo : ISAO YATSUI/谷井 功 text : Rino Creative/リノクリエイティブ

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