最後のA型エンジン搭載車、最後のFRサニー|1978年式 日産 サニー 4ドア セダン 1400 GL Vol.3|日産A型エンジンの血統

免許を取り、愛車にしたのはハイソカーの代表、GX71系マークII。気に入っていたが、免許を取る前から憧れていたB310サニーが欲しくなり、河原の土手に落ちていたこの1400GLを、知人の紹介でオーナーに懇願し、手に入れた。ホワイトのボディカラーは前オーナーが塗装したもので、状態はまずまず。瀬尾さんの手元に来たとき、エンジンはノーマルで、内外装の程度もよかった。これをエンジンからサスペンションまで手を入れ、速いクルマに仕立てている。6年もの付き合いになるが、とても気に入っていて飽きないクルマと満足そうだ。

       
【1978年式 日産 サニー 4ドア セダン 1400 GL Vol.3】

Vol.【2】から続く

 エンジンはA12A型とA14型水冷直列4気筒OHVをラインナップ。A12A型エンジンはボアを73mmから75mmに拡大し、1237ccの排気量としている。ちなみに80年登場のA13型(通称シリーズ2)は、さらにボアを1mm広げ、1270ccにしたエンジンだ。

 A12A型とA13型エンジンは、オーバースクエアの素性のいいエンジンだが、昭和53年排ガス規制に適合させているため、高回転のパンチ力とレスポンスの切れは今一歩にとどまった。その反面、熟成の域に達していることもあって、エンジンの信頼性は高い。また、A14型エンジンには従来のツインキャブに代わり、新たに電子制御燃料噴射装置のニッサンEGIを採用。10モード燃費14.5km/Lを実現した。

 また、B310の最終モデルでは、A14型に代わりA15型エンジンが登場。FRサニーとしては最後のモデルであり、最後のA型エンジン搭載車となったのがB310サニーだ。

OWNER’S VOICE:B310サニーに乗りたくて、6年前に入手しチューンナップ

 免許を取り、愛車にしたのはハイソカーの代表、GX71系マークII。気に入っていたが、免許を取る前から憧れていたB310サニーが欲しくなり、河原の土手に落ちていたこの1400GLを、知人の紹介でオーナーに懇願し、手に入れた。ホワイトのボディカラーは前オーナーが塗装したもので、状態はまずまず。瀬尾啓太さんの手元に来たとき、エンジンはノーマルで、内外装の程度もよかった。これをエンジンからサスペンションまで手を入れ、速いクルマに仕立てている。6年もの付き合いになるが、とても気に入っていて飽きないクルマと満足そうだ。



大小2つずつメーターが入るメータークラスターの右端に組み込まれた大森製タコメーターなど【写真8枚】


1978年式 日産 サニー 4ドア セダン 1400 GL(HB310)
SPECIFICATIONS 主要諸元
全長 3995mm
全幅 1590mm
全高 1370mm
ホイールベース 2340mm
トレッド前/後 1305/1300mm
最低地上高 165mm
室内長 1670mm
室内幅 1345mm
室内高 1120mm
車両重量 840kg
乗車定員 5名
登坂能力sinθ 0.480
最小回転半径 4.3m
エンジン型式 A14型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
総排気量 1397cc
ボア×ストローク 76.0×77.0mm
圧縮比 9.0:1
最高出力 80ps/6000rpm
最大トルク 11.5kg-m/3600rpm
変速比 1速 3.513/2速 2.170/3速 1.378/4速 1.000/後退 3.764
最終減速比 3.889
燃料タンク容量 50L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール(ギア比16.4)
サスペンション前/後 独立懸架ストラット式/4リンクコイル車軸式
ブレーキ前/後 ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 155SR13
発売当時価格 91.7万円



初出:ノスタルジックヒーロー 2014年8月号 Vol.164(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1978年式 日産 サニー 4ドア セダン 1400 GL (全3記事)

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text:HIDEAKI KATAOKA/片岡英明 photo:TAKASHI AKAMATSU/赤松 孝

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