足とエンジン、サニー進化の2つのポイント|1978年式 日産 サニー 4ドア セダン 1400 GL Vol.2|日産A型エンジンの血統

4代目のB310サニーの主役エンジンは、B210サニーの後期モデルから採用されたA14型だ。A12型エンジンのボアを76mmに広げ、ストロークを70mmから77mmに延ばし、排気量を1397ccとしている。

       
【1978年式 日産 サニー 4ドア セダン 1400 GL Vol.2】

Vol.【1】から続く

 凝りすぎたデザインがユーザー層を絞り込んでしまった先代B210の反省から、4代目サニーはストレート基調の、切れのあるデザインが復活している。原点回帰を狙ったウエッジシェイプで、サニーらしさを表現したのだ。セダンは典型的な3ボックスデザインで、後の「トラッドサニー」ともよく似ている。また、1979年に追加設定されたステーションワゴンのカリフォルニアも、躍動的なフォルムが注目を集めた。

 広くなったキャビンとともに注目を集めたのがサスペンションだ。フロントはB110サニーから採用されているマクファーソンストラット/コイルを踏襲。しかし、リアはリーフスプリングから4リンク/コイルへと進化し、コーナリング性能とコントロール性を大幅に向上させている。

A14 TYPE ENGINE column:排ガス浄化システム「NAPS」で、53年排出ガス規制をクリア

 A型直列4気筒OHVエンジンは、70年代半ばから排ガス対策に取り組んでいる。エンジン内部に手を加えるとともに、空燃比を薄くすることに努めた。また、酸化触媒やEGRを用いてクリーン化を推し進めている。排ガス対策したA型エンジンが「NAPS」だ。これはニッサン・アンチ・ポリューション・システムの頭文字を取ったものである。昭和50年規制、51年規制、そして最後に53年規制適合となった。



入手時はノーマルだったが、カリカリにチューニングされた撮影車のエンジンなど【写真8枚】


Vol.【3】に続く


1978年式 日産 サニー 4ドア セダン 1400 GL(HB310)
SPECIFICATIONS 主要諸元
全長 3995mm
全幅 1590mm
全高 1370mm
ホイールベース 2340mm
トレッド前/後 1305/1300mm
最低地上高 165mm
室内長 1670mm
室内幅 1345mm
室内高 1120mm
車両重量 840kg
乗車定員 5名
登坂能力sinθ 0.480
最小回転半径 4.3m
エンジン型式 A14型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
総排気量 1397cc
ボア×ストローク 76.0×77.0mm
圧縮比 9.0:1
最高出力 80ps/6000rpm
最大トルク 11.5kg-m/3600rpm
変速比 1速 3.513/2速 2.170/3速 1.378/4速 1.000/後退 3.764
最終減速比 3.889
燃料タンク容量 50L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール(ギア比16.4)
サスペンション前/後 独立懸架ストラット式/4リンクコイル車軸式
ブレーキ前/後 ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 155SR13
発売当時価格 91.7万円


初出:ノスタルジックヒーロー 2014年8月号 Vol.164(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1978年式 日産 サニー 4ドア セダン 1400 GL (全3記事)

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text:HIDEAKI KATAOKA/片岡英明 photo:TAKASHI AKAMATSU/赤松 孝

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