3速コラムシフトと4速フロアシフト、そして直結5速マニュアルがついに登場|1971年式 日産 サニー クーペ 1200 GL Vol.3

撮影に立ち合ってくれたのは息子さん。父親と同じように、旧車と走ることが大好きだ。

       
【1971年式 日産 サニー クーペ 1200 GL Vol.3】

Vol.2から続く

 そして3カ月後の4月、満を持してホットバージョンの1200GXを投入した。エンジンはSUツインキャブで武装したA12型OHVだ。

 ハイオクガソリンを使用することで、最高出力は83 ps/6400rpmに、最大トルクも10.0kg‐m/4000rpmに向上している。4速MTを駆使すれば、停止から400mまで17.4秒で走りきる実力派だった。また、軽量ボディの採用と相まって、最高速度は160km/hをマークする。

水平基調のフラットなインパネや前期の丸形3連メーターなど【写真7枚】



 痛快な走りを見せつけた1200GXに、1972年8月に5速MTを搭載したGX‐5を仲間に加えた。この5速MTはヒューランドパターン、ローバック(通常の1速の位置が後退、1速は左下、2速と3速、4速と5速は直線配置)で、5速のギアレシオは通常の4速と同じ1.000の直結5速だ。エンジンの美味しい回転域を使えるため、ピックアップも鋭いから切れのいい加速を引き出すことができる。そのため、4速からこの直結5速MTに載せ換える走り屋も少なくなかった。

OWNER’S VOICE:ライトウエイトスポーツに憧れ


 オーナーは鈴木利和さんだが、撮影に立ち合ってくれたのは息子の登さん。父親と同じように、旧車と走ることが大好きだ。このサニークーペGLは、利和さんが20年ほど前に手に入れた。ノーマルのまま乗っていたが、GX-5仕様にモディファイするとともに、スポイラーやFRPボンネット、FRPフェンダーなどを装着している。また、サーキット走行を楽しむためにエンジンをチューニングし、サスペンションとブレーキもレース用に変更した。見た目が速そうなだけでなく、速いクルマに仕上がり、父と息子は大満足だが、ほかの家族はあきれているそうだ。GLをGX-5仕様にチューン! 




1971年式 日産 サニー クーペ 1200 GL(KB110)
SPECIFICATIONS 主要諸元
全長 3825mm
全幅 1515mm
全高 1350mm
ホイールベース 2300mm
トレッド前/後 1240/1245mm
最低地上高 170mm
室内長 1620mm
室内幅 1270mm
室内高 1095mm
車両重量 700kg
乗車定員 5名
最高速度 150km/h
登坂能力tanθ 0.519
最小回転半径 4.1m
エンジン型式 A12型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
総排気量 1171cc
ボア×ストローク 73.0×70.0mm
圧縮比 9.0:1
最高出力 68ps/6000rpm
最大トルク 9.7kg-m/3600rpm
変速比 1速 3.757/2速 2.169/3速 1.404/4速 1.000/後退 3.640
最終減速比 3.900
燃料タンク容量 38L
ステアリング形式 ボール循環式(ギア比15.1)
サスペンション前/後 独立懸架ストラット式/半浮動バンジョー式
ブレーキ前/後 ディスク/リーティングトレーディング
タイヤ前後とも 6.00-12-4PR
発売当時価格 59万円



初出:ノスタルジックヒーロー 2014年8月号 Vol.164(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1971年式 日産 サニー クーペ 1200 GL(全3記事)

関連記事:サニー

関連記事:日産A型エンジンの血統

text:HIDEAKI KATAOKA/片岡英明 photo:TAKASHI AKAMATSU/赤松 孝

RECOMMENDED