ラリーアート創設前。ラリーで勝つために開発されたコルトギャラン|1970年式 三菱 コルト ギャラン AⅡ-GS Vol.1|セダンの神髄

ボンネットは黒く塗られただけで、カーボンではない。フォグランプは当時4灯だったが、現在の車検制度では補助灯個数が制限されているため2灯に。フロントタイヤの泥よけも当時のままを再現。もちろんステッカーも当時の仕様のままだ。

       
【1970年式 三菱 コルト ギャラン AⅡ-GS Vol.1】

 元・チーム三菱ラリーアート総監督の木全巖さんが2013年7月4日19時に病気のため死去した。享年71歳だった。ギャランVR‐4による世界ラリー選手権挑戦を行った1989年から三菱ラリーアートの総監督に就任。1996〜1999年のトミー・マキネンによる史上初のドライバータイトル4連覇、そして1998年のマニュファクチャラーズタイトル獲得など、三菱ラリーアートの歴史を作った人物といえる存在だ。



 また、三菱自動車を離れたあとも、FIAマニュファクチャラー委員会のメンバー、JAFラリー部会長を歴任し、三菱車の愛好者を中心としたJAF登録クラブ「コルトモータースポーツクラブ(CMSC)」の会長を歴任するなど、日本のモータースポーツ発展に貢献し続けてきた。

 木全さん自身がドライバーとしてラリー界に登場するのは、オーストラリアで1967年に開催された「サザンクロスラリー」への出場から。三菱自動車ラリーチームの一員としてコルト1000で出場した。その後、70年代に入ると三菱のモータースポーツが活性化し、国内外ラリーで結果を残すようになる。その中心にいたのが木全さんであり、ラリーで勝つために開発されたコルトギャランだった。

「COLT KIMATA」と記載されたリア。アンテナの役目を持つリッドアンテナとなるトランクなど【写真6枚】



豊富なバリエーションを持ったコルトギャランシリーズ

 コルトギャランは登場時から1.3L 87psのAⅠ、1.5L 95psのAⅡ、1.5L 105psのAⅡ-GSという3つのモデルがラインナップ。セダンは豪華仕様の「カスタムL」、ボルグワーナー自動変速機付きの「カスタムL BW付き」、標準装備で2種類のエンジンを選ぶ事のできた「カスタム」、普及型の「デラックス」、そして基本となる「スタンダード」が存在。スポーツセダンには1.3Lのスポーツと1.5Lのグランドスポーツ(AⅡ-GS)が展開された。多くのバリエーションを持つコルトセダンは、ギャランとしてΣ/Λに次ぐ売り上げを記録した大人気モデルだった。

Vol.2、Vol.3に続く

1970年式 三菱 コルト ギャラン AⅡ-GS(A52GS)
SPECIFICATIONS 主要諸元
全長 4080mm
全幅 1560mm
全高 1370mm
ホイールベース 2420mm
トレッド前/後 1285/1285mm
室内長 1790mm
室内幅 1300mm
室内高 1135mm
車両重量 855kg
乗車定員 5名
最高速度 160km/h
登坂能力sinθ 0.533
最小回転半径 4.6m
エンジン型式 4G31型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
総排気量 1499cc
ボア×ストローク 74.5×86.0mm
圧縮比 10.0:1
最高出力 105ps/6700rpm
最大トルク 13.4kg-m/4800rpm
変速比 1速 3.525/2速 2.193/3速 1.442/4速 1.000/後退 3.867
最終減速比 3.889
燃料タンク容量 45L
ステアリング形式 ボールナット(バリアブルレシオ)式
サスペンション前/後 独立・ストラット式/半浮動式
ブレーキ前/後 ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 6.15-13 4PR
発売価格 71.1万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2014年8月号 Vol.164(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1970年式 三菱 コルト ギャラン AⅡ-GS (全3記事)

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photo : RYOTA SATO/佐藤亮太

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