「観音開き」初代クラウンの時代から「半自動」でラインナップされていたオートマチック|1963年式 トヨペット クラウン デラックス・トヨグライド付 Vol.1|セダンの神髄

初期型の外観上の特徴が、バンパーとグリル中央下の深い「えぐれ」の部分。

       
【1963年式 トヨペット クラウン デラックス・トヨグライド付 Vol.1】

 第二次世界大戦が終わり、トヨタ自動車工業が最初に手がけた仕事は、トヨタAC型の再生産だった。1944(昭和19)年2月、戦況の悪化に伴って乗用車製造禁止となり、AC型はその時点で生産中止を余儀なくされていた。再生産が始まったことで、トヨタに新たな活力が生まれ、1947年には乗用車の名称を一般公募。その結果「トヨペット」の愛称が生まれた。

2代目クラウンの、直線基調で低く長いフォルムなど【写真7枚】

 乗用車メーカーとしての大きな転機は、トヨペットクラウンRSの発売だった。1955年1月に世に送り出した4ドアセダンは、1.5LのR型エンジンを搭載。水冷直列4気筒OHVの機構を持ち、最高出力48 ps、最大トルク10kg‐mの高性能を発揮した。

 現在の5ナンバーサイズに収まるボディ寸法だったが、当時は大柄な高級乗用車であり、多くが公官庁や大企業などの法人需要となっていた。また、Bピラーを中心に前後ドアが左右に開く、通称「観音開き」であり、初代クラウンの特徴としておなじみとなっている。

 1958年10月には、車両全体のデザインが見直されたRS20、21が登場。1959年3月には商用車のマスターラインバンにトヨグライドを初搭載。1960年10月には1.9Lの3R型エンジンを搭載したRS30、31を追加。この時、クラウンデラックスでトヨグライド付きが選択できるようになる。



Vol.2、Vol.3に続く


1963年式 トヨペット クラウン デラックス・トヨグライド付(RS41-C)
SPECIFICATIONS 主要諸元
全長 4610mm
全幅 1695mm
全高 1460mm
ホイールベース 2690mm
トレッド前/後 1360/1380mm
最低地上高 185mm
車両重量 1270kg
乗車定員 6名
最高速度 140km/h
登坂能力sinθ 0.36
最小回転半径 5.5m
エンジン型式 3R型
エンジン種類 水冷直列4気筒OHV
総排気量 1897cc
ボア×ストローク 88×78mm
圧縮比 8.0:1
最高出力 90ps/5000rpm
最大トルク 14.5kg-m/3400rpm
変速機形式 流体式トルクコンバーター、3要素1段2相式、前進2段・後退1段
変速比 1速 1.82/2速 1.00/後退 1.82
最終減速比 4.375
燃料タンク容量 50L
ステアリング形式 ウオーム・セクターローラー
サスペンション前/後 ウイッシュボーン・コイルバネ独立懸架/トレーリングリンク・コイルバネ
ブレーキ前/後 ツー・リーディング/デュオ・サーボ
タイヤ前後とも 7.00-13 4P
発売当時価格 111万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2014年8月号 Vol.164(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1963年式 トヨペット クラウン デラックス・トヨグライド付 (全3記事)

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photo : ISAO YATSUI/谷井 功

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