Z432、海を渡る|Zカーコンベンション 2014 Vol.3

初めて見るZ432に参加者の注目が大いに集まり、車両の解説を行うセレモニーでは黒山の人だかりができた。

       
全米最大級のミーティングイベント「Zカーコンベンション」。その2014年のイベントを振り返る。

【2014 Zカーコンベンション Vol.3】

Vol.2から続く

 イベントは、初日のオープニングパーティーから始まり、ホテルのパーキングを使用したカーショー。さらに地元の名所をZでドライブするツーリングデーと続き、サンディエゴの日産デザインセンター(NDA)見学ツアーなどをこなして、最終日の土曜日は、NFLのサンディエゴ・チャージャーズが本拠地として使用する、クアルコムスタジアムでのピープルズチョイスカーショー(ダットサン全般が参加可能)が行われた。

 また、この間、夜はディナークルーズや、地ビール工場でのパーティーなど、毎晩のように懇親会やゲストが参加するナイトイベントも開催される。


 地ビール工場でのパーティーには、BREのピート・ブロックとジョン・モートンも参加し、ファンにはたまらない一夜となった。

 表彰式を兼ねた最終日の晩さん会はホテルの大ホールで行われ、400人を超える出席者となり、華やかな雰囲気の中、松尾さんや山下さんのトークショーが開催されるとともに、今回のイベントで目玉となった、松尾さん監修によるZスポーツワゴンプロジェクトのプレゼンテーションも行われた。


 さらに370Zのデザイナーであるランディ・ロドリゲスさん(彼自身S30Zを所有するZの大ファン! )など、豪華なゲストが次々に登壇したほか、表彰式では、日本から参加した遠藤克彦さんのZ432が、クラス1位のトロフィーを受賞するなど、華やかな宴は、23時過ぎまで続いた。

 遠い北米の地で、発売からすでに40年以上が経過した今なお、Zというクルマが、これほどまでに多くのファンから支持を集めているという事実は、とても感慨深いものだ。

全米ファン垂ぜんのZ432が、はるばる日本から北米上陸を果たす!  

 S30Zに関するサイト(インターネットのホームページやフォーラムなど)で、その名を知らない者はいないというほど、海外のS30Zファンには有名な遠藤克彦さん。S30Zに対する広く深い知識と、限りない愛情は、国境を越えて世界のS30Zファンからリスペクトされている。そんな彼が、2014年、自慢の愛車Z432とともに、Zカーコンベンションに参加を果たした。はるばる海を越えて、北米の地を踏んだZ432。初めて見るZ432に参加者の注目が大いに集まり、車両の解説を行うセレモニーでは黒山の人だかりができた。S20型エンジンの咆哮が、カリフォルニアの青い空へと染み渡っていった。

初めて見るZ432に参加者の注目が大いに集まったシーンなど【写真6枚】


遠藤さんのZ432は注目の的。Zカー・コンベンションの実行委員会より強い要望があり、愛車のZ432を船便にて送ることを決意して参加を果たした。



コンクールでは、1970〜1973年型の初期型を対象としたストック(無改造)クラスで見事優勝を果たした。厳しい審査基準に則り審査されるだけに、価値あるアワードだ。



今回、家族とともに参加した遠藤さん。Z432のプレゼンテーションに先立ち、家族の紹介が行われ、遠藤さんのクルマ趣味を温かく見守ってくれた奥さまへ花束の贈呈が行われ、会場は大きな拍手に包まれた。



初出:ノスタルジックヒーロー 2014年10月号 Vol.165(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

Zカーコンベンション 2014(全3記事)

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text : HIDEAKI KATAOKA/片岡英明

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