当時と同じ音を奏でるこだわりのスカイラインGT-R 3

オーバーフェンダーなどを装着しないおとなしい4ドアセダンボディのGT-R。スカイラインGT-Bから受けつぐ「羊の皮を被った狼」のイメージにふさわしい。

当時と同じ音を奏でるこだわりの1台
69年式 日産スカイライン2000GT-R

 25年の間、幼かった子どもたちを乗せて出かけた思い出などもたくさんあり、小山さんの奥さまや子どもたちにとっても、今や家族の一員のような存在だという美しいGT-R。

スカイライン GT-R 外装
オーバーフェンダーなどを装着しないおとなしい4ドアセダンボディのGT-R。スカイラインGT-Bから受けつぐ「羊の皮を被った狼」のイメージにふさわしい。

スカイライン GT-R トランク
GT-Rの特徴の一つでもある大容量燃料タンクが、ステンレス製に変更されているのが数少ないオリジナルからの変更点。


スカイライン GT-R エンジン
キャブレターは純正と同じミクニ製ソレックスで、エアクリーナーやプラグコードも純正。15年ほど前にエンジンをメンテナンスした際にエンジンルームも塗り直す。オプションのブレーキマスターバックも装着。エンジンやミッションに負担をかけない運転を心がけて素晴らしい状態を維持している。

スカイライン GT-R 内装
ステアリングホイールは69年式GT-Rでのみ標準装備された木製グリップのもの。劣化を防ぐため、普段は別のステアリングに交換している。走行距離は18万㎞を超えるが、常日頃のメンテナンスもあって機関は快調とのこと。


オプションのラジオが装着される部分の蓋が、本来の「S」マーク入りから変わっている。センターコンソール上部には燃料計と電流計が並ぶ。ウオッシャースイッチとシガーソケットは初期型のみの白地に英字表記。


ドアノブとウインドーレギュレーターハンドルはデラックス系と同じだが、内張りはGT系の独自デザインになっている。ここもほとんど劣化は見られない。


オルガン式のアクセルペダルなども純正を維持。摩耗が避けられない部分だけに、予備パーツの確保はかかせない。



<SPEC>
69年式 日産 スカイライン 2000 GT-R(PGC10)
●全長4395mm●全幅1610mm●全高1385mm●ホイールベース2640mm●トレッド前/後1370/1365mm●最低地上高160mm●室内長1775mm●室内幅1300mm●室内高1120mm●車両重量1120kg●乗車定員5名●登坂能力sinθ0.490●最小回転半径5.3m●エンジン型式S20型●エンジン種類水冷直列6気筒DOHC●総排気量1989㏄●ボア×ストローク82.0×62.8㎜●圧縮比9.5:1●最高出力160ps/7000rpm●最大トルク18.0㎏-m/5600rpm●変速比1速2.957/2速1.853/3速1.311/4速1.000/5速(OD)0.852/後退2.922●最終減速比4.444●燃料タンク容量100ℓ●ステアリング形式リサーキュレーティング・ボール(ギア比18.5)●サスペンション前/後ストラット・コイル/セミトレーリングアーム・コイル●ブレーキ前/後ディスク/リーディングトレーリング●タイヤ前後とも6.45H14-4PR●発売当時価格150万円

掲載:ノスタルジックヒーロー 2019年2月号 Vol.191(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Makoto Inoue/井上 誠

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