トヨタ・カローラFX、日産・マーチターボ、ホンダ・シティターボ、オレ・タチ・カルタス|1980年代のパワーウォーズは、コンパクトカーにまで押し寄せた|80-90年代を駆け抜けたホットハッチ Vol.1|カッ飛びホットハッチ

1980年代、数多くのホットハッチが生まれた。前編では、カローラFX、マーチ、シティ、パルサー、カルタスを紹介。

       
【80-90年代を駆け抜けたホットハッチ Vol.1】

小さい相棒たちのゴキゲンな走り
80 〜 90 年代を駆け抜けたホットハッチ
ゴキゲンな走りに、みんなが胸キュン

飛躍的な技術の進歩と性能競争は刺激的なクルマを生み出し、若者を熱狂させた。
そんな熱い走りとスピリットを持ったホットハッチたちを紹介しよう。

日本初のDOHCを積んだハッチバックなど【写真5枚】

 自動車界において70年代は苦難の時代だった。年々厳しくなる排ガス規制に対応するために、各メーカーは開発の比重をそちらに傾け、さらに2度のオイルショックにより消費者が離れていく……。運転が楽しいクルマや高性能なクルマは二の次。眼前の問題を片付けるのに必死だったのだ。

 そんな抑圧の時代を乗り越えて迎えた80年代。自動車メーカーも消費者も、その反動で大爆発した。ツインカムやマルチバルブに加えて、究極の飛び道具「ターボ」が広まり、時代は一気にパワーウオーズへ。「180psでどうだ!」、「こっちは185psだ!」、「それなら200psだ!!」と、追いつけ追い越せの大競争。その波は高性能をうたうセダンやスポーツカーだけでなく、コンパクトカーにまで押し寄せた。

Vol.2に続く


AE82 COROLLA  FX

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1984年にトヨタ・カローラから派生して、3/5ドアハッチバックのカローラFXが誕生。その最強モデルが、1.6L直4DOHC16バルブの4A-GELU型を搭載した、3ドアの1600GT。実は2ボックスボディにDOHCエンジンを積んだのは、これが日本初。ホンダ・シビックとサーキットで熱い火花を散らしたのは有名な話。


K10 MARCH TURBO

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初代日産・マーチのラインナップに1985年に追加されたマーチターボ。パワーユニットは1L直4SOHCエンジンに水冷式ターボの組み合わせで、そのスペックは85ps/12.0kg-m。軽量ボディには十分すぎるほどのパワーだった。『“遊”な気分で、“勇”な心で、YOUをとりこにする』のキャッチコピーが懐かしい。


AA CITY TURBO Ⅱ

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1983年にデビューし、「ブルドッグ」の愛称で親しまれたホンダ・シティ・ターボⅡ。愛嬌のある顔立ちとは裏腹に、盛り上がったブリスターフェンダーなど、マッチョなディテールが随所に。エンジンは1.2L直4SOHCにインタークーラーターボを装着。110ps/16.3kg-mのハイパワーを発揮。ワンメイクレースも人気を集めた。



RNN14 PULSER GTI-R

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WRC制覇を目指して開発された日産・パルサー GTi-R。U12ブルーバードSSS-R用2L直4DOHC+ターボに、日産自慢のフルタイム4WDシステム“アテーサ”で完全武装。上位モデルのパワーユニットを押し込んだモンスターマシンだ。エクステリアの迫力もタダモノではない! 


AA33S CULTUS 1300 GT-i

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俳優の舘ひろしさんを起用した「オレ・タチ・カルタス」のCMでおなじみの初代スズキ・カルタス。1Lターボを搭載したモデルもあったが、よりスポーティーなのは、1.3LDOHC自然吸気のGT-iで、110psを誇った。ラリーなどでも活躍。それにしても“タチ”ダジャレのカタログが懐かしい。


初出:ハチマルヒーロー 2013年5月号 Vol.021(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

80-90年代を駆け抜けたホットハッチ(全2記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ

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