「日本の若い方々に強く支持されることを心から願って、お贈りします」アレハンドロの一筆|1993年式 ダイハツ シャレード デ・トマソ Vol3|カッ飛びホットハッチ

「G10やG100のターボはやっぱり楽しい。でもG201の1・6L自然吸気はそれとは違った良さがある」。

       
【1993年式 ダイハツ シャレード デ・トマソ Vol.3】

 今回この車両を用意してくれたDCCSの阿部貞義さんは、「G10やG100のターボはやっぱり楽しい。でもG201の1.6L自然吸気はそれとは違った良さがある」と断言する。

 当時のカタログにはアレハンドロの一筆がしたためられ、「日本の若い方々に強く支持されることを心から願って、お贈りします」と結ばれている。2003年5月にこの世を去った彼は、その思いが日本のクルマ好きにしっかりと届いたことを見届けたことだろう。

サファリラリーの栄光を支えたDCCSの技術力

車台番号2けたの生産初期ロットながらヒビ割れなども皆無なダッシュボードなど【写真9枚】



 DCCS(ダイハツ・カー・クラブ・スポーツ)は、ダイハツのワークスチームDRS(ダイハツ・レーシング・サービス)を運営。サファリラリーや全日本ラリーなどに参戦してきた。なかでも記憶に残るのが、1993年のサファリラリー。圧倒的な強さを誇ったST185セリカGT-FOURが総合1〜4位を独占したが、アウディなどの強者を抑え、DCCSのG100シャレードが続く5〜7位でフィニッシュ。大きな足跡を残すとともに、DCCSの技術力の高さをアピールした。このほかにも、モータースポーツの入門として人気を集めた、ダイハツチャレンジカップの運営も行ってきた。

 ダイハツがモータースポーツ活動を休止した現在は、ラリーを通じて培った確かな技術力で、スポーツカーからファミリーカーまで、メンテナンスや整備などを実施。難しいオーダーにも応えてくれる。

1993年式 ダイハツ シャレード デ・トマソ(G201)
全長×全幅×全高(mm) 3760×1650×1420
ホイールベース(mm) 2395
トレッド前/後(mm) 1385/1390
車両重量(kg) 900
エンジン型式 HD-EG型
エンジン種類 直列4気筒SOHC
総排気量(cc) 1589
ボア×ストローク(mm) 76.0× 87.6
圧縮比 9.5:1
最高出力(ps/rpm) 125/6300
最大トルク(kg-m/rpm) 14.7/4000
変速比 1速 3.090/2速 1.750/3速 1.250/4速 0.916/5速 0.750/後退 3.142
最終減速比 4.266
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前 / 後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185/60R14(前後とも)
発売当時価格 129.8万円

初出:ハチマルヒーロー 2013年5月号 Vol.021(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1993年式 ダイハツ シャレード デ・トマソ(全3記事)

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photo : ISAO YATSUI/谷井 功 text : Rino Creative/リノクリエイティブ

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