ターボA、GTS-R、エボリューション。モータースポーツ参戦のために発売されたホモロゲーション取得モデル|今では考えられない限定車たち Vol.4|THE限定車

モータースポーツ参戦のために発売されたホモロゲーション取得モデルが限定車として発売された。

       
【今では考えられない限定車たち Vol.4】

Vol.3より続く

 パイクカーとともに忘れることができないのが、モータースポーツ参戦のために発売されたホモロゲーション取得モデルである。その筆頭にあげられるのが7thスカイラインに設定されたGTS‐Rだ。グループAレースで勝つためのベースモデルとして800台が生産され、発売された。また、スカイラインのライバルだったスープラにもファインチューニングしたターボAが加えられている。

500台限定販売のスープラ・ターボAなど【写真4枚】

 これらのクルマは公道では扱いやすいとはいえなかったが、とてもぜいたくで刺激的だ。

 また、メーカー直系の公認チューナーも魅力的な特別限定車を送り出した。櫻井眞一郎氏がおこしたオーテックジャパンは、80年代後半から魅力的なコンプリートカーを限定発売し、話題をまいている。スカイラインにしてもプリメーラにしても、完成度は飛び抜けて高かった。今では考えられないほどユニークで、二度と生まれないであろう個性の強いキャラクター、それがハチマル世代の特別限定車だ。

時代を表徴するホモロゲ限定車

 性能競争が激化した80年代。ライバルよりも少しでも上のパワーを、より性能の高い技術をと、各メーカーがしのぎを削った。その優劣競う舞台は、レースの場にも移っていった。最高潮の盛り上がりを見せたグループAがその最たるもので、ワークス体制で各メーカーが参戦。そこで勝つために用意されたのが、レギュレーションを満たすために造られたホモロゲーション取得用のスペシャル限定車だ。


MA70 SUPRA 3.0GT TURBO A



CD9A LANCER GSR EVOLUTION



HR31 SKYLINE 2DOOR SPORT COUPE GTS-R


ホモロゲ取得用限定車の両雄がスープラ・ターボAとスカイラインGTS-Rで、レギュレーションを満たすために前者は500台、後者は800台限定発売。また、WRC制覇のためのマシン、ランサーエボリューションもホモロゲ用に限定販売された。


初出:ハチマルヒーロー 2013年5月号 Vol.021(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

今では考えられない限定車たち(全4記事)

ホモロゲーションモデル

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text : HIDEAKI KATAOKA / 片岡英明

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