GRヤリスの先祖? いまだに記憶に残る強い個性「辛口ターボ」|1986年式 トヨタ スターレット 5ドア ターボS Vol.1|カッ飛びホットハッチ

1986年1月、EP71の登場から遅れること1年3ケ月で登場したターボモデル。

       
【1986年式 トヨタ スターレット 5ドア ターボS Vol.1】

 80年代で一気に加速したターボエンジンの潮流。それは瞬く間に広がり、ついにコンパクトカーも飲み込んだ。トヨタの末っ子だったスターレットもその流れに乗り、ターボモデルを投入。EP71の登場から遅れること1年3ケ月、1986年1月のことだ。

 EP71の開発は1979年の第二次オイルショックと時代を同じにする。そのためEP71には経済性が求められ、軽量化と低燃費が命題となった。もちろん、エントリーカーとして幅広いユーザーが満足する実用性を損なうことなく。

 EP71で大きく変わったのは駆動方式で、FRからFFへと転換。4気筒横置きレイアウトを採用したのだ。その実現のためにトヨタは、新型エンジンを開発した。それがトヨタ初の横置きFF専用設計の1.3L 12バルブのレーザー2E型だ。また、〝ペガサス〟と呼ばれる足回りも新開発で、キャビンへの干渉低減と軽量化のために専用に設計。トレッドを拡大するなどの恩恵で、操縦性が格段にアップ。EP71は課せられた命題をクリアするために、基本性能が飛躍的に向上したのだ。

3ドアに比べて希少なターボSの5ドアボディなど【写真7枚】

Vol.2、Vol.3に続く

1986年式 トヨタ スターレット 5ドア ターボS(EP71)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 3770×1600×1380
ホイールベース(mm) 2300
トレッド前/後(mm) 1385/1345
車両重量(kg) 800
エンジン型式 2E-TELU型
エンジン種類 直列4気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1295
ボア×ストローク(mm) 73.0×77.4
圧縮比 8.2:1
最高出力(ps/rpm) 105/5600(LOモード91/5600)
最大トルク(kg-m/rpm) 15.2/3600(LOモード13.4/2800)
変速比 1速 3.166/2速 1.904/3速 1.310/4速 0.969/5速 0.815/後退 3.250
最終減速比 3.722
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/トーションビーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング
タイヤ 175/60R14(前後とも)
発売当時価格 131.1万円

初出:ハチマルヒーロー 2013年5月号 Vol.021(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1986年式 トヨタ スターレット 5ドア ターボS(全3記事)

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photo : MOTOSUKE FUJII/藤井元輔 text : Rino Creative/リノクリエイティブ

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