ヨシムラ。その2輪車をほうふつとさせるような、官能的でハイレスポンスなフィーリング|1992年式 ヨシムラ MCL.ロードスター Vol.2|THE限定車

カムカバーには、ヨシムラチューンの証しであるエンブレムが装着される。

       
【1992年式 ヨシムラ MCL.ロードスター Vol.2】

 エアロダイナミクス関係は、マツダスピードと親交が深かった故・山梨信輔さん(ノバエンジニアリングを設立した1人)が立ち上げたMCLが担当し、専用のフロントノーズやリアウイングを装着。4本スポークのアルミホイールも専用アイテムだ。

 しかし最大の見どころは、なんといってもヨシムラのノウハウがふんだんに注ぎ込まれたエンジン。排気量こそノーマルのB6型と同じ1597ccだが、スペシャルカムシャフトやコンピュータ、ピストン&コンロッドのバランス取りやポート研磨が施されるなど、数々のレースを戦ってきたヨシムラらしい手の込んだ仕様に仕上げられている。

 このようなメニューが施されたB6型は、ノーマル比で最高出力が28ps、最大トルクは2.3kg‐m向上。さらに、カーボンヘッドガスケットや鍛造ピストンの採用により、圧縮比が10.6までアップ。2輪をほうふつとさせるような、官能的でハイレスポンスなフィーリングを手に入れたのだ。ちなみに、今回取材したオーナーが、車両を購入する決め手となったのも、このエンジンフィールだったとか。

ヨシムラで1機ずつ入念に組み上げたエンジンなど【写真6枚】



Vol.3に続く

1992年式 ヨシムラ MCL.ロードスター(NA6CE)
全長×全幅×全高(mm) 4000×1670×1220
ホイールベース(mm)  2265
トレッド前/後(mm) 1405/1420
車両重量(kg)  1010
エンジン型式  B6型
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1597
ボア×ストローク(mm) 78.0×83.6
圧縮比 10.6:1
最高出力(ps/rpm) 148/7000
最大トルク(kg-m/rpm) 16.3/5200
変速比 1速 3.136/2速 1.888/3速 1.330/4速 1.000/5速 0.814/後退 3.758
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも)
ブレーキ前 / 後 ベンチレーテッドディスク / ディスク
タイヤ 195/50R15(前後とも)
発売当時価格 330.0万円

初出:ハチマルヒーロー 2013年5月号 Vol.021(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1992年式 ヨシムラ MCL.ロードスター(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : MAKOTO INOUE/井上 誠

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