軽自動車だけどスペシャリティーカー スズキ フロンテ クーペ 2

軽自動車だけどカッコいい! 当時の若者があこがれたスペシャリティーカー

72年式 スズキ フロンテ クーペ GXF


 取材車両のオーナーである松井伸彦さんがこの本格軽スポーツカーを手に入れたのは今からおよそ12年前になる。

スズキ フロンテクーペ

「免許取り立ての20代の頃にもともとフロンテクーペに乗っていたんです。そのときの2ストロークエンジンの独特な音と匂い、トルクの盛り上がりが何年たっても忘れられなかったんです。それでいろいろ探していたところ、偶然ネットオークションでいい個体を見つけて。すぐ購入しましたね」

スズキ フロンテクーペ
 手に入れた時の状態は、意外にも良く、とくに外装は前オーナーの行き届いた手入れなどもあって現在とほぼ変わりないコンディションだったという。

「機関も好調でした。神奈川県の秦野から山梨県の甲斐市まで高速道路を使って自走で帰ってこれましたよ」

 しかし、そこは旧車の世界。手に入れてからのトラブルは決して少なくなかったそうだ。 「一番大変だったのは夏場にラジエーターホースが裂けてフロアが水浸し状態になってしまったこと。フロアが緑色になってしまい車内がサウナ状態になりながら帰ってきましたよ(笑)」
 
 その後、自宅のガレージまで持って帰ってからは、ラジエーターなどの冷却系やブレーキ回り、電装系、燃料系統のオーバーホールを実施。松井さんは小さい頃から自分でものを作るのが好きだったため、レストアのほとんどを自分で実施したというから驚きだ。

 「だから費用は部品代のみでした。トータルで15万円ぐらいです。ギリギリなパーツも多かったですが、好きなクルマのことなのでとくに大変とは思いませんでしたね。基本的にはオリジナル重視ですが、いじった個所では点火系のセミトランジスター化やウインカー類の自作LED化などです」

スズキ フロンテクーペスズキ フロンテクーペ
 そうして現在の素晴らしい状態に仕上げたフロンテクーペ。松井さんはその魅力についてこう語ってくれた。 「クルマ好きな自分の生活にスパイスを与えてくれた刺激的な軽自動車です。日常使いで乗っていてこれほど楽しいクルマはないですね」

(SPEC)
72年式 スズキ フロンテ クーペ GXF
全長(mm) 2995 全幅(mm) 1295 全高(mm) 1200 ホイールベース(mm) 2010 車両重量(kg) 480 エンジン型式/種類 LC10W型/ 水冷2サイクル直列3気筒 総排気量(cc) 356 最高出力(ps/rpm) 37/6500 最大トルク(kg-m/rpm) 4.2/4500 サスペンション前/後 コイルスプリングウイッシュボーン独立/ コイルスプリングセミトレーリングアーム独立 ブレーキ前/後 ツーリーディング/リーディング・トレーリング 発売当時価格(万円) 46

掲載:ノスタルジックヒーロー 2019年4月号 Vol.192(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)イルスプリングウイッシュボーン独立/ コイルスプリングセミトレーリングアーム独立 ブレーキ前/後 ツーリーディング/リーディング・トレーリング 発売当時価格(万円) 46

text:Nostalgic Hero/編集部 photo:Ryota Sato/佐藤亮太

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