アドバンチームでは、三角のシンボルマークが使われなくなって久しい |1987年式 三菱 ランサー EX 1800 GSR Vol.2|ハチマルモータースポーツ

当時のアドバンのシンボルだった三角マークを貼り付けている。

       
【1987年式 三菱 ランサー EX 1800 GSR Vol.2】

 このクルマは、そんなアドバンカラーを再現し、11月初旬に軽井沢で開催された「レジェンド・オブ・ザ・ラリー」を走ったクルマだ。

 オーナーは、アドバンチームのワークスドライバーだった大庭誠介さん。個人オーナーから譲り受けたクルマを、浜松の三共モータースでリフレッシュした。ちなみに、この三共モータースは鈴木巌さんのショップで、鈴木さんは大庭さんが師匠と呼ぶ、日本のラリー界の開拓者的な人物でもある。だが、ミッションの載せ替えや補助灯取り付けのためのグリルの加工、スイッチパネルの製作などは、大庭さん自身が作業を行ったとか。

 実は、アドバンチームは現在でも全日本ラリーを戦っているが、三角のシンボルマークが使われなくなって久しい。横浜ゴムにも当時のステッカーは残っておらず、マークの再現に苦労した。「最初はテントのマークをコピーしたが雰囲気が違い、タオルのタグにあったマークを拡大してステッカーを製作してもらった」とか。そして、当時の雑誌を広げ、補助灯の位置なども当時の雰囲気のまま仕上げている。ちなみに、アドバンカラーの後期はボディサイドに斜めのラインが入っているが、ランタボの時代はサイドの下にラインがあっただけだという。細部にまでこだわる大庭さんらしさの表れの一つだ。

グローブを付けた状態での握り感のよさから、ラリードライバーの多くが愛用したナルディなど【写真6枚】



Vol.3に続く

1987年式 三菱ランサーEX 1800 GSR ターボインタークーラー(A175A)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4225×1620×1385
ホイールベース(mm) 2440
トレッド前/後(mm) 1365/1340
車両重量(kg) 1085
エンジン型式 G62B型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHCインタークーラー付ターボ
総排気量(cc) 1795
ボア×ストローク(mm) 80.6×88.0
圧縮比 7.5:1
最高出力(ps/rpm) 160/5800
最大トルク(kg-m/rpm) 22.0/3500
変速比 1速3.740/2速2.136/3速1.360/
4速1.000/5速0.856/後退3.578
最終減速比 3.909
ステアリング形式 ボールナット(パワーステアリング)
サスペンション 前マクファーソン・ストラット/
後4リンク(アシストリンク付)
ブレーキ 前後ともベンチレーテッドディスク
タイヤ 195/60R14(前後とも)
発売当時価格 165.4万円

初出:ハチマルヒーロー 2013年2月号 Vol.020(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1987年式 三菱 ランサー EX 1800 GSR(全3記事)

ハチマルモータースポーツ

ランサー 記事一覧

photo : TAKESHI SAKUMA/佐久間 健 text : HIROYUKI TAKUSAGAWA/田草川弘之

RECOMMENDED

RELATED

RANKING