2L仕様となって約260psを発揮する151Eエンジン|1973年式 トヨタ カローラ レビン Vol.4|当時モノ&チューンにこだわる「ワークス魂の継承」

260psを発揮するというエンジンに軽量ボディの組み合わせの加速はパワフル。

       
【1973年式 トヨタ カローラ レビン Vol.4|ワークス魂の継承】

 大嶋さんは、「トヨタのレースエンジンのことならこの人」といわれる杉山さんと知り合いになり、OHを依頼。

 2L化の仕様は、クランクはスーパーシルエットのセリカLBターボに搭載されていたエンジンのもので、クロモリ削り出し。コンロッドも当時のH断面を使用している。そしてピストンは、トヨタのレース系ではなく、マーレ製の鍛造品が組み込まれている。

 気になるパワーは、1.6L仕様の 151Eが約195ps。この2L仕様は約260psは出ているという。



 今回の取材では、大嶋さんの隣に乗せてもらい、ワインディングを走ってもらったが、さすが2Lだけに低速トルクも十分。本領を発揮する高回転域に入ると、シートに押しつけられるほどパワフルな加速を味わわせてくれた。 また、TE27の足回りも絶品だった。ラリー用にセットアップされた特性は、どの速度域でも荷重移動しやすく、それでいて粘る。さらに路面の荒れを吸収するので安定感も高く、151E改のパワーがかかった場合でも、ピーキーさはないように感じられた。

 加勢さんをしのぶクルマということで製作されたこのTE27は、走りの楽しさがなにより際立っていると感じた。


OWNER 大嶋治夫さん

ラリー界の大御所ドライバーである大嶋さん。現在はランエボXで全日本JN6クラスにスポット参戦する一方、高い品質を誇るクスコの製品などを製造する大勢技研の社長でもある。


保管していたモノを付けたというが、ブラケットを含め超希少品である本物のTRD製マッドフラップなど【写真8枚】

1973年式 トヨタ カローラ レビン(TE27)主要諸元
●エンジン:151E型2L仕様/マーレ製鍛造ピストン/H断面コンロッド/セリカLBターボ用クロモリ削り出しフルカウンタークランク/ドライサンプ
●吸気系:ウエーバー50DCO1S/P
●排気系:ワンオフチタンマフラー
●点火系:WAKO’Sフルトラ
●冷却系:アルミラジエーター
●駆動系:クロスレシオミッション/クスコ製LSD
●足回り:クスコワンオサスキット
●ブレーキ:AE86用
●ホイール:RSワタナベ13×5.5J
●タイヤ:185/70R13
●インテリア:プロドライブ製ステアリング/電動パワステ/JECOラリークオーツ/haldaツインマスター

初出:Nostalgic SPEED 2015年07月 Vol.007 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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text : MASAYUKI FUKADA/深田昌之 photo : RYOTA SATO/佐藤亮太

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