ジャパンから7thまで |プリンス時代から続く唯一の車名スカイライン Vol.3|ハコスカ、ケンメリへの憧憬

1977年夏に登場したのが5代目のC210スカイライン。

       
【プリンス時代から続く唯一の車名スカイライン Vol.3 4回連続】

 1977年夏に登場したのが5代目のC210スカイラインだ。日本の風土が生んだ名車であるという思いを込めて「ジャパン」のニックネームが与えられたが、メカニズムは継承した。

 5代目は「名ばかりのGT」呼ばわりされ、ファンをがっかりさせたが、1980年春に待望のターボ搭載車を送り出し、鋭い走りを取り戻している。また、ターボGTに3速AT車を設定し、高性能AT車の時代を切り開いた。この5代目を最後に、伝統のサーフィンラインが消滅し、ホイールベースも1種類に統一されることになる。

 6代目のR30スカイラインは、1981年夏にベールを脱いだ。発表から3カ月後にはDOHC4バルブエンジンを復活させ、2000RSに搭載した。期待の「RS」は自然吸気エンジンで登場したが、1983年にターボ搭載車をリリースしている。そして84年には「史上最強」を掲げたインタークーラー付きターボへと進化。2Lエンジンとしては初めて200psの大台を超えた。グリルレスフェイスの最終モデルは「鉄仮面」のニックネームで、今も熱狂的なファンに愛されている。

 1985年に登場した7代目R31は、パワーユニットやステアリング形式を一新し、走りのポテンシャルを飛躍的に高めた。GT系に与えられたのは、S20型以来となる直列6気筒DOHC4バルブターボのRB20DET型。足まわりには4輪操舵のHICASを採用している。また、初めて4ドアハードトップを送り出したのも注目ポイントだ。







1977年式 スカイライン2000 GT(KHGC210)

広告の「スカイラインジャパン」のキャッチコピーからジャパンと呼ばれる5代目スカイライン。丸形4灯の前期型。




1980年式 スカイラインHT 2000 GT-ESターボ(KHGC211)

排ガス規制で苦しめられる中、ターボ化された後期型。刑事ドラマでも使われ人気に。




1982年式 スカイラインHT 2000 RS(DR30)

S54Bスカイライン以来の6気筒エンジンから、4気筒エンジン搭載がメインとなった6代目スカイライン。前期型。




1984年式 スカイラインHT 2000 インタークーラーターボ RS・X(DR30)

S54Bスカイライン以来の6気筒エンジンから、4気筒エンジン搭載がメインとなった6代目スカイライン。前期型。




FJ20ET型

インタークーラーターボエンジン、FJ20型エンジンは年ごとに進化。最終的にはインタークーラー付きターボ搭載となり、最強の名を手に入れた。



1987年式 スカイライン2ドアスポーツクーペ GTS-R(R31)

RB型エンジンを搭載した最初のスカイラインとして登場。グループAのホモロゲモデルとしてGTS-Rが誕生。

ジャパンと呼ばれる5代目スカイラインなど【写真6枚】

プリンス時代から続く唯一の車名スカイライン (全4記事)

Vol.4に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2014年2月号 Vol.161(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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text: HIDEAKI KATAOKA/片岡英明

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