まさに旧車の世界遺産レベル! ブルーメタリックのボディに、ホワイトのレザートップの組み合わせ|1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X Vol.3|ハコスカ、ケンメリへの憧憬

1968年に登場した3代目となるC10スカイラインにも、レザートップはオプションとして設定されていた。

       
【1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X Vol.3】

 宮崎県高鍋町の「カーフレンド」が保有する1972年式2000GT‐Xは、まさにカタログに掲載されていたブルーメタリックのボディに、ホワイトのレザートップの組み合わせだ。カーフレンド代表の佐野俊一さんによると、「レザートップ自体が少ない上に、このカラーリングで当時のまま残っているのは、この1台だけかもしれません」とのこと。そんな貴重なGT‐Xは、ワンオーナーで新車時から車庫保管され、大切に扱われていたそうだ。しかも、走行距離は4万6000km。

「オーナーから譲ってもらった時から何も手をかけていません。ただし、40年間エンジンルームを洗っていなかったようで、エンジンがかなり汚れていたので洗浄剤で洗いました。それが失敗で、エンジンはキレイになったんですが、エンジンルームの塗装まで反応してはがれてしまったんです。あと、ボディの塗装も薄くなっている部分も
あるので、レザートップを残したまま、現状の雰囲気で塗装できないか相談しています」と佐野さん。塗り直した感じが出ないように、40年が経過した風合いを出す塗装はかなり難しいようで、板金塗装屋さんも悩んでいるようだ。

 ハコスカというと、当時からチューニングやR仕様が人気だったため、オリジナルの状態で残っているクルマは貴重である。しかも、当時のブルーメタリックにホワイトのレザートップは、まさに旧車の世界遺産レベル。この状態のまま、後世に受け継いでもらいたい。

エアクリーナーの下に収まっている日立製のクーラー用コンプレッサーなど【写真7枚】




1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X(KGC10)主要諸元
●全長 4330mm
●全幅 1595mm
●全高 1375mm
●ホイールベース 2570mm
●トレッド前/後 1325/1320mm
●最低地上高 170mm
●室内長 1655mm
●室内幅 1325mm
●室内高 1100mm
●車両重量 1095kg
●乗車定員 5名
●最高速度 170(175)km/h
●登坂能力sinθ 0.62(0.64)
●最小回転半径 5.2m
●エンジン型式 L20型
●エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
●総排気量 1998cc
●ボア×ストローク 78.0×69.7mm
●圧縮比 8.6(9.5):1
●最高出力 125(130)ps/6000rpm
●最大トルク 17.0(17.5)kg-m/4400rpm
●変速比 1速3.321/2速2.077/3速1.308/4速1.000/5速0.864/後退3.382
●最終減速比 3.900
●燃料タンク容量 50L
●ステアリング形式 ボール潤滑式
●サスペンション前/後 ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム
●ブレーキ前/後 ディスク/ドラム
●タイヤ前後とも 6.45S14-4PR
●発売当時価格 93.5万円
( )内はハイオク仕様

初出:ノスタルジックヒーロー 2014年2月号 Vol.161(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 日産 スカイライン 2000 GT-X (全3記事)

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photo:KIYOSHI NISHINO/西野キヨシ

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