入手できる部品に関しては、すべて新品に。ディープグリーンメタリックが美しいGT‐X|1975年式 日産 スカイライン 2000 GT-X Vol.3|ハコスカ、ケンメリへの憧憬

丸形4灯のテールランプが復活したC110スカイライン。

       
【1975年式 日産 スカイライン 2000 GT-X Vol.3】

 ディープグリーンメタリックが美しいこのGT‐Xは、埼玉県飯能市にある「芝元自動車鈑金塗装専門工場」が、20年前にフルレストアを施した1台。その際、ボンネット、フロントフェンダー、ドア、トランク、バンパーなどの外装や足回りなど、ボルト留めの部分は、入手できる部品に関しては、すべて新品に交換している。また、エンジンなどの機関系も完全にオーバーホールされて組み上げられた。

 スタッフ総出で、半年がかりでフルレストア作業が完了した後、一度はナンバーを取得して走らせていた時期もあったが、その後は工場内のショールームスペースに、同じくフルレストアを施した117クーペ1800と2台並べて展示しているそうだ。

「旧車なので、さすがに純正部品の入手も難しくなっていますし、オリジナルの状態で維持するのも大変なので、大切に保管しています」と福島進一さん。今回の撮影のために、ロケ場所でエンジンをかけて移動してもらったが、エンジンの始動性やアイドリングもスムーズで、思いのほか排気音も静かだった。また、パワーウインドーやオーバーヘッドコンソールのランプなどの装備品も完全に機能しており、75年の販売当時の新車のように感じられた。

 4代目C110系スカイラインは、歴代最高となる67万台以上が販売された。この記録は、4ドアセダンの人気の高さがあってこそ実現できたのだろう。

思いのほか静かな排気音の純正2本出しマフラーなど【写真6枚】




1975年式 日産 スカイライン 2000 GT-X(GC110)
SPECIFICATION
●全長 4460mm
●全幅 1625mm
●全高 1395mm
●ホイールベース 2610mm
●トレッド前/後 1350/1330mm
●最低地上高 170mm
●室内長 1790mm
●室内幅 1355mm
●室内高 1135mm
●車両重量 1140kg
●乗車定員 5名
●最高速度 180km/h
●登坂能力tanθ 0.46
●最小回転半径 5.2m
●エンジン型式 L20型
●エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
●総排気量 1998cc
●ボア×ストローク 78.0×69.7mm
●圧縮比 9.5:1
●最高出力 130ps/6000rpm
●最大トルク 17.5kg-m/4400rpm
●変速比 1速3.321/2速2.077/3速1.308/4速1.000/5速/0.864/後退3.382
●最終減速比 4.111
●燃料タンク容量 55L
●ステアリング形式 可変ギア比ボールナット式
●サスペンション前/後 ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム独立懸架
●ブレーキ前/後 ディスク/リーディングトレーリング式
●タイヤ前後とも 6.45S14-4PR
●発売当時価格 117.3万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2014年2月号 Vol.161(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1975年式 日産 スカイライン 2000 GT-X (全3記事)

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photo: MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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