あっという間に完売! 400台限定で発売された20年記念車|1976年式 日産 スカイライン HT 2000 GTX-E Vol.2|ハコスカ、ケンメリへの憧憬

T字スポークの「強化本木製部分革巻タイプ」ステアリングと6メーター

       
【1976年式 日産 スカイライン HT 2000 GTX-E スカイライン誕生20年記念車  Vol.2】

 富士精密工業は、1961年2月にプリンス自動車工業に車名変更。スカイラインは1963年11月、2代目S50系にフルモデルチェンジする。そして66年8月には、プリンスと日産自動車が合併。初代スカイライン登場から10年目となる67年4月は、プリンス・スカイラインの名称となっていた時期で、S50、S54の3型が販売されていた頃と重なっているが、10年を記念するモデルが用意されたという記録はない。

 話を戻そう。20年記念車は、車名のとおりハードトップ2000GTX‐Eをベースに、特別装備を装着している。前出の専用ボディカラー以外に、純正オプションの5.5J×14アルミロードホイール(スペアも入れて5本)を装着、沃素フォグランプ、20年記念カーバッジ、専用フロアマット(赤)、オーナーズボックスを装備し、400台限定で発売された。

 76年9月18、19日の土曜・日曜に、スカイラインを取り扱っている全国の日産プリンス系ディーラーで、20年記念車の予約を受け付けたところ、あっという間に完売してしまった。

 いうまでもなく、ケンメリのハードトップは当時から人気のクルマであり、その一方でスカイラインファンは自分好みにクルマをモディファイすることも多い。記念モデルがオリジナルの状態で残っているのは極めてまれであり、取材車両は貴重な1台だといえる。

ドライバーの視線に正対する外光を反射しない6つの完全無反射メーターなど【写真7枚】




Vol.3に続く

1976年式 日産 スカイライン HT 2000 GTX-E(C-GC111)
SPECIFICATION 主要諸元
●全長 4460mm
●全幅 1625mm
●全高 1385mm
●ホイールベース 2610mm
●トレッド前/後 1370/1350mm
●最低地上高 165mm
●室内長 1790mm
●室内幅 1340mm
●室内高 1125mm
●車両重量 1210kg
●乗車定員 5名
●最高速度 180km/h
●登坂能力 tanθ0.45
●最小回転半径 5.2m
●エンジン型式 L20E型
●エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
●総排気量 1998cc
●ボア×ストローク 78×69.7mm
●圧縮比 8.6:1
●最高出力 130ps/6000rpm
●最大トルク 17.0kg-m/4400rpm
●トランスミッション型式 前進5段後退1段フルシンクロ
●変速比 1速3.321/2速2.077/3速1.308/4速1.000/5速0.864/後退3.382
●最終減速比 4.111
●燃料タンク容量 60L
●ステアリング形式 リサーキュレーティングボール(バリアブル)
●サスペンション前/後 ストラット式独立懸架/セミトレーリングアーム式独立懸架
●ブレーキ前/後 ディスク/リーディングトレーリング式
●タイヤ前後とも 6.45S-14-4PR
●発売当時価格 150万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2014年2月号 Vol.161(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1976年式 日産 スカイライン HT 2000 GTX-E (全3記事)

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photo: HIROTAKA MINAI/南井浩孝

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