世界初の5速AT搭載。インタークーラーを装着して210psを発揮! 最高出力25ps、最大トルク5.0kg‐m向上|1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V20ツインカムターボ グランツーリスモSV  Vol.3|オーバー200馬力の衝撃

軸受部をボールベアリングタイプに変更したハイフローセラミックターボを採用した。

       
【1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V20ツインカムターボ グランツーリスモSV  Vol.3】

 1989年6月のマイナーチェンジでは、新たにインタークーラーを装着して、燃料をハイオク指定に変更。これにより、最高出力が25ps、最大トルクは5.0kg‐m向上。ついに200psオーバーの210ps/27.0kg‐mというパワー&トルクを手に入れた。また、乗用車では世界初となる5速ATも新採用。スポーティーセダンとしてのパフォーマンスに磨きがかけられたのである。

 グランツーリスモは、当初は4ドアハードトップのみに設定されていたが、後に4ドアセダンにもラインナップ。しかし、もともと法人需要が高いセダンということも影響し、ハードトップのような大ヒットには至らず、ひっそりと存在する程度だった。ただし、この一連のグランツーリスモ人気の高まりにより、続くY32、Y33でも不動の人気グレードとして活躍。スポーティーセダンとして、確固たる地位を確立したのであった。

 ちなみに、セドリック/グロリアの最終型となるY34では、両者の性格付けが明確にされ、ラグジュアリー志向はセドリック、スポーティー志向はグロリアと設定。グランツーリスモはグロリアのみにラインナップされるスポーティーグレードへと変化したのだ。

インタークーラー搭載で210psを達成した、4カム・24バルブのVG20DET型エンジンなど【写真4枚】



1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V20ツインカムターボ グランツーリスモSV (Y31)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1695×1400
ホイールベース(mm)  2735
トレッド前/後(mm)  1440/1455
車両重量(kg)  1540
エンジン型式  VG20DET型
エンジン種類 V型6気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 210/6800
最大トルク(kg-m/rpm) 27.0/3600
変速比 1速3.857/2速2.140/3速1.384/4速1.000/5速/0.694/後退3.146
最終減速比 3.900
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 205/65R15(前後とも)
発売当時価格 320.0万円

初出:ハチマルヒーロー vol.20 2013年02月号(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ V20ツインカムターボ グランツーリスモSV (全3記事)

グロリア 記事一覧

関連記事 オーバー200馬力の衝撃 記事一覧

photo : AKIO HIRANO/平野 陽 text : Rino Creative/リノクリエイティブ

RECOMMENDED

RELATED

RANKING