スポーツカーをもカモってしまうほどの高い運動性能|1988年式 トヨタ クレスタ GTツインターボ Vol.3|オーバー200馬力の衝撃

Twin turboのバッチが、フロントグリルに誇らしげに装着される。

       
【1988年式 トヨタ クレスタ GTツインターボ Vol.3】

 GTツインターボの心臓である1G‐GTE型は、ライバルとなるR32スカイラインやC33ローレルに搭載されたRB20DET型が200psオーバーのスペックを誇っていたこともあり、最高出力をGX71の185psから210psへアップ。その数字は、じつに25psもの大幅なものだった。

 そして、パワーアップしたエンジンに伴い足回りも強化された。TEMSは廃止され、専用のハーダーサスを装備。ハイソカーという位置づけながら、スポーツカーをもカモってしまうほどの高い運動性能を身につけたのだ。

 なお、GTツインターボは90年のマイナーチェンジで、2.5Lの1JZ‐GTE型に変更。最高出力はついに自主規制いっぱいの280psまで達した。このような移り変わりを見ると、セダンのパワー競争に火をつけたのは、このGX81だったのかもしれない。



長年探していたミストグレーメタリックのGX81

OWNER’S VOICE/渡部一矢さん

「トヨタのセダンが大好き」ということで、これまでGX71マークⅡなどを乗り継いできたオーナーの渡部一矢さん。以前からミストグレーメタリックのGX81クレスタを探していたそうだが、昨年インターネットを閲覧中、ついに発見。ワンオーナー、フルノーマル、走行2万4000kmという極上の個体だったこともあり、迷わず手に入れたという。

 購入後1年ほどしか経っておらず、天気のいい休日しか乗らないということで、手もとにきてからの走行距離はまだ2500km程度。それだけに、これまで大きなトラブルもなく、現在も快調そのもの。ただし、屋根付きの車庫で毛布の上からカバーを掛けるなど、ボディの塗装や内装の日焼けには、細心の注意を払っているそうだ。

 今後については、「前オーナーさんが長年大切に乗っていたようなので、私も同じように現在のコンディションを極力保っていきたいと思います」と話してくれた。

当時5ナンバートップクラスのポテンシャルを発揮した2L直6ツインターボの1G-GTE型エンジンなど【写真5枚】

1988年式 トヨタ クレスタ GTツインターボ(GX81)主要諸元
SPECIFICATIONS
全長×全幅×全高(mm) 4690×1695×1375
ホイールベース(mm)  2680
トレッド(mm)  1455(前後とも)
車両重量(kg)  1420
エンジン型式  1G-GTE型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 8.0:1
最高出力(ps/rpm) 210/6200
最大トルク(kg-m/rpm) 28.0/3800
変速比 1速3.285/2速1.894/3速1.275/4速1.000/5速0.783/後退3.768
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン式
サスペンション前/後 ストラット/ダブルウイッシュボーン
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 205/60R15(前後とも)
発売当時価格 293.1万円

初出:ハチマルヒーロー vol.20 2013年02月号(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1988年式 トヨタ クレスタ GTツインターボ(全3記事)

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photo : MOTOSUKE FUJII/藤井元輔 text : Rino Creative/リノクリエイティブ

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