ピストンやコンロッドはオリジナル設計でTC24最強を狙う!|1970年式 日産 スカイラインHT 2000GT Vol.2|6気筒の挑戦者たち 

ピットのTCハコスカを前に話すOS技研の岡崎匡治会長とTC24テクニカルアドバイザーの中川英明さん。岡崎会長のマシンガントークに中川さんも対抗するが……。

       
【1970年式 日産 スカイラインHT 2000GT Vol.2】

 開発を担当しているプロショップ ナカガワの中川英明代表によると、
「ピストンやコンロッドはオリジナル設計で、ストロークはZ用と同じ86mmですが、ボアはφ89mmになっています。ピストンはいわゆるXスタイルの軽量タイプで、コンロッドはI断面です。こういったパーツは『MORE DRIVE』ブランドでリリース予定です。ブロックのほうも、ブロックフィラーなどのL型チューンのノウハウを盛り込んで、TC24最強を狙うつもりでチューンしています」と力強くコメント。ただし、この日は組み上がったばかりでの公開となったため、軽く走行し各部のチェックのみとなった。

 TC24‐B1Zをハコスカに搭載するにあたり、新たに製作された専用パーツがいくつかある。まず、エンジンマウントブラケットは、ハコスカ用に搭載位置をなるべく低く設定している。というのもS30Zよりもエンジンメンバーにブロックが近いことや、メンバーマウントの幅が狭い。また、ウオーターアウトレット(サーモスタットケース)は、ヘッドからラジエーターの距離が予想以上に近いため、S30Z用の角度や長さを変えて試作。

 その他、タコ足、インマニなどもハコスカ用の試作。今後、OS技研でスロットル&マニホールドが製作される際にデーターが反映される予定。エンジンの詳細はVol.4をチェック。




Vol.3、Vol.4、Vol.5、Vol.6に続く

OS技研の3速クロスを組み込んだ71Cミッションなど【写真5枚】

1970年式 日産スカイライン HT 2000GT(KGC10)
SPECIFICATIONS
●エクステリア:ボディフルレストア/プロテック製フロントスポイラー&オーバーフェンダー/Rファクトリー製リアスポイラー/HIDヘッドライト
●エンジン:TC24-B1Z L28型改3.2L、MoteC M84インジェクション仕様
●冷却系:アルミ3層ラジエーター、オイルクーラー
●駆動系:MOREDRIVEオフセットカーボンツインクラッチ、OS3速クロス(71C)、R200ニスモLSD(ファイナル4.1)
●足回り:F:車高調、R:8段調整式ダンパー+車高調整式スプリング
●ブレーキ:F:R32タイプM用キャリパー&φ300mmローター、R:アルフィンドラム
●タイヤ:ブリヂストン・ポテンザ F:RE11 195/50R15、R:RE01 225/50R15
●ホイール:ロンシャンXR4 F:15×9J-25 R:15×10J-40
●内装:ダッツンコンペステアリング&バケットシート、レース用ワイドミラー
●その他:ATL50L安全タンク、ボッシュ製フューエルポンプ、サード製燃料レギュレーター

ENGINE SPEC.
●L28型改3.1L仕様
オリジナル形状アルゴンヘッド、L28型N42ブロック、ワイセコ製DatsunSpirit SPLピストン、オートサービス渡辺製I断面コンロッド、クロワーフルカウンタークランク、ニスモメタル、和光製75Sカムシャフト、φ46-38mmバルブ、イスキー製バルブスプリング、チタンバルブリテーナー
●吸排気系:TWM製φ50mmスロットル、1JZ型純正インジェクター、テクニカルサービスササキ製フルチタンSPLマフラー、和光製6-1タコ足、サブライブ製ドライカーボンインダクションボックス、HPIエアクリーナー
●点火系:MSD 7AL2、S130純正最終型対策品デスビ
●制御系:Motec M84

初出:Nostalgic SPEED 2015年 03月号 vol.006(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1970年式 日産 スカイラインHT 2000GT(全6記事)

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photo : RYOTA-RAW SHIMIZU/清水良太郎

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