失われるコースに! 復活のS30Zは日本唯一の常設ドラッグコースへ|1970年式 日産 フェアレディZ Vol.1|6気筒の挑戦者たち 

【 1970年式 日産 フェアレディZ Vol.1】

オーバーフェンダーもGノーズも付いていないシルバーのボディは、一見するとごく普通のS30Z。しかしタイヤに目をやると、タダ者ではないことは一目瞭然。L28型改3.2Lのフルチューンエンジンを搭載し、ロケットスタートを可能にするマシンメイクで、1/4マイルを11秒で駆け抜けるドラッグスペシャルなのだ。

365ps/39.0kg-mをマークする、3.2Lフルチューンの実力

 わずか1/4マイルの直線を、いかに速く走りきるかを競うドラッグレース。単純明快なレースだが、車両のセットアップやドライバーのテクニックなど非常に奥が深く、情熱を傾ける人も多い。このS30Zも、そんなドラッグレースに照準を当て、製作されたドラッグスペシャルである。

 この車両を製作したのは、埼玉県にある水上自動車の代表、水上公弘さん。もともとは、水上さんが以前勤めていたショップでドラッグ仕様として製作した車両だったが、後に最高速仕様へと路線変更。そして某誌の最高速トライアルでは、LDクランクを使った3.1L仕様のメカチューンで、290.45km/hをマークしたという。しかし、雑誌媒体での最高速トライアルが終えんを迎え、再びドラッグ仕様へ変更することに。



 ちょうど水上さんが独立するタイミングだったこともあり、仕様変更の仕上げを水上さんが引き継いだのである。その後しばらくは、ドラッグマシンとして走る機会はなかったが、2014年9月に日本唯一の常設ドラッグコースである仙台ハイランドが閉鎖になると聞き、復活を決意。約10年という時を経て、再び走り出したのだ。

Vol.2、Vol.3に続く

軽量化のためにアンダーコートまで剥がされたインテリアなど【写真9枚】


1970年式 日産 フェアレディZ(S30)
SPECIFICATIONS

●エクステリア:FRP製ボンネット/フロントフェンダー/ドア/バンパー、総アクリルガラス
●エンジン:L28型改3.2L仕様
●冷却系:サイドタンク式クロスターン・アルミ2層ラジエーター、オリジナルオイルフィルター
●駆動系:HKS製SR型エンジン用5速ドグミッション、OS技研製トリプルプレート、R200デフ(4.375)、Z31用プロペラシャフト(ショート&バランス加工)、R31用等速ドライブシャフト(ショート加工)、アリゾナZcar製デフキャリア
●足回り:オーリンズベースオリジナル仕様(F:8kg/mm F:6kg/mm)、アリゾナZcar製フロントロワアーム、パイプリアロワアーム改
●ブレーキ:フロントMK63キャリパー
●タイヤ:F:グッドイヤー フロントランナー 23.0×15-15 R:M&H レースマスター 26×10.5-15
●ホイール:F:SSRマークⅠ、R:RSワタナベ・エイトスポーク
●内装:FRPダッシュボード、スタック製メーター(タコ、燃料、油温、油圧、水温)、PLX製空燃費計、ダッツンコンペステアリング、ウィステリアジャパン製RA300Cバケットシート、シンプソンフルハーネス、サイトウロールケージ製アルミ14点式ロールケージ
●その他:フルスポット増し、ハースト製ラインロック、ATL12ガロン燃料タンク

ENGINE SPEC.
●L28型改3.2L仕様
N42ブロック/CP製鍛造φ89.5mmピストン/オートサービスワタナベ製86mmフルカウンタークランク/H断面コンロッド/ニスモ製メタル/アルゴンヘッド/亀有製φ46-38mmビッグバルブ/レーシングサービスワタナベ製78度カム/アリゾナZcar製大容量オイルパン
●吸排気系:ソレックスφ50mm/原田商会製インマニ/オリジナルφ48.6mm等長6-1タコ足/オリジナルφ80mmオールステンレスマフラー
●点火系:MSD・7AL/マロリー製デスビ

初出:Nostalgic SPEED 2015年 03月号 vol.006(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1970年式 日産 フェアレディZ(全3記事)

6気筒の挑戦者たち 記事一覧

photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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