ハイスペックながら未完の1台。そのワケは?|1978年式 日産 フェアレディZ-L Vol.3

前後バンパー、オーバーフェンダー、メッキモール、クオーターサッシ、ガラスサッシ、アウターハンドルをリアルカーボンで加工し、純正のメッキ類を完全になくしている。

       
【1978年式 日産 フェアレディZ-L Vol.3】

 ブラックメタリックのエンジンルームに収められたL28型改3.2L仕様エンジンは、チューニングスペックを聞いただけでもスゴさが伝わるほど。

 しかも、エンジンルーム内はブレーキラインやハーネス類をできるだけ見えないように取り回すなど、見せるエンジンルームとしての完成度も高い。さらに、内装やボディ裏面の作り込みにも、最新のチューニングメニューが惜しげもなく投入されているのだ。



 ところが、このブルーパール・カーボンZは、これで完成ではないらしい。

 イベントに向けて突貫で仕上げているため、あちこち手直しが必要な部分があるとのこと。そのあたりの手直しやエンジンの組み直し、換装(!?)なども含め、ワンランク上の完成度を目指すという。

冷却効率を高めるため、シュラウドを追加されたアルミ製ラジエーターなど【写真8枚】

1978年式 日産 フェアレディZ-L(S31)主要諸元
●エクステリア:ブルーパール塗装(外装)、黒メタリック(エンジンルーム)、半ツヤグレー(下回り)、リアルカーボン加工F/Rバンパー/メッキモール/クオーターサッシ/ガラスサッシ/アウターハンドル/オーバーフェンダー、ドライカーボンボンネット
●エンジン:L28型改3.2L仕様/φ89mm鍛造レーシングピストン/I断面コンロッド(ナロータイプ)/86mmストロークフルカウンタークランク、N42ヘッドアルゴン溶接燃焼室加工/バルブガイド&シートリング入れ替え/ポート研磨/カムセンターレース用シートカット/ヘッド面研2mm/長距離レース用シートリング(φ46/38mm)/クロモリリテーナー&ロッカーガイド/ビッグバルブ/燃焼室鏡面仕上げ/1万rpm対応バルブスプリング/レース用バルブガイドセット&ロッカーアーム/東名80度カム/ツインアイドラキア、ARP製強化ボルト(ヘッドスタッド、カムセンター、プーリー、コンロッド)、N42初期型ブロック/ボーリング、メタル類WPCモリブデン加工/大容量オイルポンプ/メタルガスケット、亀有製アルミオイルパン/強化ストレーナー/エンジンブラケット/エンジンマウント
●吸排気系:ソレックス50PHH、チタンファンネル、亀有ヒートプレート、オリジナル等長手曲げタコ足(6-1)/ステンレスφ100mmストレートマフラー
●点火系:マロリー製デスビ、MSD
●冷却系:アルミラジエーター、アルミファンシュラウド、アルミオイルクーラー
●駆動系:カーボンツインプレートクラッチ、71C改亀有スーパークロスミッション、強化ミッションマウント、71C強化ミッションメンバー、R200 LSD+アルフィンカバー、等速ドライブシャフト、エスコート製強化アクスルシャフト/ビレットデフメンバー
●足回り:ビルズ製車高調(ショートストローク)、ピロ式フロントロワアーム&リアコントロールアーム
●ブレーキ:F:ブレンボキャリパー&φ320mmスリット入りローター R:S14キャリパー&φ300mmスリット入りビックローター
●タイヤ:ヨコハマ アドバンネオバ F:215/40R17R R:235/40R17
●ホイール:レイズ ボルクレーシングTE37V F:17×9J R:17×10J
●内装:レカロ製シート(左右)、ダッシュボード張り替え、日本精機Defi製(油圧、油温、水温)、PLX、432用1万rpmタコメーター

初出:ノスタルジックスピード 2014年11月 Vol.005 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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photo : HIROTAKA MINAI(Photo office minai)/南井浩孝(南井写真事務所)

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