「ブームのスーパーカーより初期型Zのほうが好きでした」|1973年式 日産 フェアレディZ-L Vol.3

ロングノーズの流麗なフロントデザインゆえに、運転席に座るとボンネットの膨らみが視界に入る。

       
【1973年式 日産 フェアレディ Z-L  Vol.3】

「小さい頃にスーパーカーブームを経験したけど、ボクは初期型Zのほうが好きでした。それからはずっと頭のスミにいつもZがあって、後期に乗っている時も常に前期型を所有したいという気持ちがありましたね」とオーナーの前納 功さん。

 購入してから現在7年目。不安定だったタコメーターの配線をバッテリーに経由させて改善したり、スタビライザーやアームの装着を行ったり、メンテナンスもきっちり行いながら自分の理想のZへと仕上げている。

「雨の日は乗らないようにして、純正を大切にしながら、自分の好きな仕様にしています。たぶん純正に戻すことはないと思いますが、戻せる仕様になっています。Zは本当に所有する喜びが大きいクルマ。車庫にZがあると思うと仕事もがんばれます」



 これから、さらに2.8Lエンジンに載せ替えて3L化したり、ブリットシートに交換する予定もあり、今後のプランはすでに前納さんの頭の中でばっちり構想されている。

 発売から長い年月を経た今も、オーナーたちの心をつかんで離さないS30フェアレディZ。美しいプロポーションはもちろん、スポーティーな乗り味、所有する喜び。さまざまな角度から楽しむことができる究極の1台として日本車の歴史にその名を刻み、これからもオーナーたちを魅了し続ける。

サスペンション周りの剛性アップにと前後に装着されたスタビライザーなど【写真6枚】

1973年式 日産 フェアレディZ-L (S30)主要諸元
●全長4115mm
●全幅1630mm
●全高1285mm
●ホイールベース2305mm
●トレッド前/後1355/1345mm
●最低地上高160mm
●室内長835mm
●室内幅1390mm
●室内高1070mm
●車両重量995kg
●乗車定員2名
●最高速度190km/h
●登坂能力sinθ0.467
●最小回転半径4.8m
●エンジン型式L20型
●エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
●総排気量1998cc
●ボア×ストローク78×69.7mm
●圧縮比9.5:1
●最高出力130ps/6000rpm
●最大トルク17.5kg-m/4400rpm
●燃料供給装置横向可変ベンチュリー型×2
●トランスミッション型式前進5段オール・シンクロ後進1段
●変速比1速2.957/2速1.858/3速1.311/4速1.000/5速0.852/後退2.922
●最終減速比3.900
●燃料タンク容量60L
●ステアリング形式ラック&ピニオン式
●サスペンション前後とも独立懸架ストラット式
●ブレーキ前/後ディスク式/リーディングトレーリング式
●タイヤ前後とも6.45H-14-4PR
●発売当時価格108万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2013年10月号 Vol.159(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 日産 フェアレディZ-L 記事一覧(全3記事)

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Photo : KAZUHISA MASUDA/益田和久

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