Buono! シェフが愛情を注ぐマルーンのGノーズ|1973年式 日産 フェアレディ 240ZG Vol.1

ピラーに装着されているZエンブレム。黒い部分には穴があり、ベンチレーションの役割を果たしている。

       
【1973年式 日産 フェアレディ 240ZG Vol.1】

 「S30フェアレディZをカッコイイと思ったのは、アメリカでの修業時代でした」

 40年前、料理人を目指し、アメリカに渡った松永克憲さん。そこには数多くのダットサン240Zが走っていた。しかも、その中には北米モデルにはラインナップされていないGノーズを付けたマルーンカラーの240Zも存在。松永さんは、その姿に強い憧れを抱いたまま帰国したのだった。

 27歳で独立し、自分の店を構えた松永さん。店も軌道に乗りはじめた10年目に240ZGを購入。若くして自分の店を持ち、10年やってきた自分へのご褒美だった。人気あるマルーンのGノーズは探し出すのに苦労したが、購入した240ZGは素性がしっかりしており、ボディもエンジンも程度の良い車両。



 とはいっても購入した1994年当時でさえ旧車といえるクルマ。床の腐りをはじめ、トランスミッション、キャブレターなど不具合は次から次へと襲ってきた。最初からオリジナルの状態を保つことを考えていた松永さんは、モディファイよりも長く乗ることを主眼に置いて愛車と付き合っていきたいと考え、あらゆる雑誌、専門書を読みあさり、自分の手で補修、整備を行った。

Vol.2、Vol.3に続く

Cd値0.39(日産公式発表)を誇り、Gノーズ、リアスポイラー、オーバーフェンダーの効果を数字によって示した240ZGのスタイリングなど【写真7枚】

1973年式 日産 フェアレディ 240ZG記事一覧(全3記事)

1973年式 日産フェアレディ240ZG(HS30H)主要諸元
●全長4305mm
●全幅1690mm
●全高1285mm
●ホイールベース2305mm
●トレッド前/後1355/1345mm
●最低地上高160mm
●室内長835mm
●室内幅1390mm
●室内高1070mm
●車両重量1010kg
●乗車定員2名
●登坂能力tanθ0.467
●最小回転半径4.8m
●エンジン型式L24型
●エンジン種類水冷直列6気筒SOHC
●総排気量2393cc
●ボア×ストローク83.0×73.7mm
●圧縮比8.8:1
●最高出力150ps/5600rpm
●最大トルク21.0kg-m/4800rpm
●変速比1速2.906/2速1.902/3速1.308/4速1.000/5速0.864/後退3.382
●最終減速比3.900
●燃料タンク容量60L
●ステアリング形式ラック&ピニオン式
●サスペンション前後とも独立懸架ストラット式コイルスプリング
●ブレーキ前/後ディスク式/リーディングトレーリング式
●タイヤ前後とも175HR14
●発売当時価格150万円

初出:ノスタルジックヒーロー 2013年10月号 Vol.159(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

関連記事:フェアレディZ記事一覧

photo : SATOSHI KAMIMURA/神村 聖

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